フライトパニック

『フライトパニック』

2007年10月20日にフジテレビ系列で放送された単発ドラマ『フライトパニック』は、緊迫感あふれる設定と、先の読めない展開で視聴者を魅了しました。平均視聴率は12.6%を記録し、放送翌日にはmixiの検索ワードで1位を獲得するなど、大きな話題を呼びました。

このドラマの最大の特徴は、舞台が飛行機内という限られた空間のみで展開される、ワンシチュエーションドラマである点です。閉鎖された空間で繰り広げられる人間ドラマは、視聴者に息詰まるような緊張感を与えます。

主演は、本作がドラマ初主演となる岡田義徳さん。共演には、関めぐみさん、木村了さん、鈴木浩介さん、高部あいさん、三浦理恵子さん、水川あさみさんなど、豪華なキャストが名を連ねています。また、ベテラン俳優の平泉成さん、泉谷しげるさんも出演し、ドラマに深みを与えています。

ストーリー

物語は、新日本エアライン305便の最後のフライトとなる機長の田上と、初めてのフライトとなる副操縦士の紀藤が、着陸態勢に入ろうとするところから始まります。しかし、管制塔からの指令により、機内に伝染病「サメリア肺炎」の感染者がいることが判明し、感染者を特定するまで着陸が許可されないという異常事態に陥ります。

さらに、台風が接近し、燃料も残りわずかという状況の中、乗員乗客はパニックに陥ります。果たして、彼らは無事に生還することができるのでしょうか？

制作の裏側

本作は、1976年の開設以来、数々の名作ドラマを収録してきた渋谷ビデオスタジオが、運用を停止する最後の収録作品となりました。このスタジオの歴史に幕を閉じる作品として、『フライトパニック』は特別な意味を持っています。脚本は吉高寿男さん、演出は松山博昭さんが担当し、航空監修には三澤慶洋さん、田中万里子さんが携わるなど、各分野のプロフェッショナルが集結して制作されました。

その他

登場人物の名前の多くは、広島東洋カープの選手から取られているという遊び心も、このドラマの特徴の一つです。また、お笑い芸人のカンニング竹山さんが、このドラマの大ファンであることを公言していることでも知られています。

TBS系列のテレビ山口では、約4ヶ月遅れて2008年2月10日に放送されました。地方局での放送も、このドラマの人気を物語っています。

キャスト

紀藤英心：岡田義徳
紀藤由菜：関めぐみ
天谷祐介：木村了
前田孝市：鈴木浩介
新井聡美：高部あい
柳本加奈子：三浦理恵子
柳本メグミ：向井地美音
柳本メグミ（成人）：水川あさみ（友情出演）
野村薫：筒井真理子
田上繁：平泉成
山岸次郎：泉谷しげる

スタッフ

脚本：吉高寿男
航空監修：三澤慶洋、田中万里子
協力：渋谷ビデオスタジオ、ビデオスタッフ、東新、バスク、シネハウス
プロデュース：中野利幸（フジテレビ）
演出：松山博昭（フジテレビ）
制作担当：田村豊
制作著作：フジテレビ

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