フランクリン (空母)

USS Franklin（フランクリン）

USS Franklin（CV-13）は、エセックス級航空母艦の一隻で、アメリカ海軍の歴史の中で評価される艦艇の一つです。この艦の名前は、著名な政治家ベンジャミン・フランクリンに由来し、彼女は「ビッグベン」としても知られています。特に第二次世界大戦中の戦闘での活躍や、過酷な状況を克服したエピソードが広く知られています。1945年3月19日の九州沖航空戦での大破後の生還劇が映画「機動部隊（Task Force）」や「不沈母艦サラトガ（Battle Stations）」で描かれていることからも、その名声を窺えます。

就役から活躍の場へ

「フランクリン」は1942年12月7日にバージニア州ニューポート・ニューズで起工し、1944年1月31日に就役しました。艦長にはジェームズ・J・シューメイカーが任命され、艦の乗員には予備兵役から徴兵された音楽家たちが含まれていました。艦はまずトリニダード島で調整航海を行い、その後サンディエゴで訓練を重ねました。1944年の夏にはエニウェトク環礁に向け出航し、準備が整った後、数々の激しい戦闘に参加することになります。

戦闘の軌跡

6月末、「フランクリン」は小笠原諸島攻撃部隊に配属され、硫黄島や父島、グアムへの攻撃に従事しました。艦載機は様々な作戦で成果を上げ、敵船舶を攻撃して戦果を挙げました。以降も艦は多くのミッションに参加し、ペリリュー島攻略やレイテ島の戦いにおいても重要な役割を果たしました。特に、レイテ沖海戦では攻撃部隊を指揮し、日本の軍艦に対する攻撃に成功しました。

大きな危機

しかし、戦局は必ずしも思い通りにはいきませんでした。1945年3月19日、九州沖航空戦中に突然日本機の攻撃を受け、大きな損傷を被ります。二発の爆弾が艦に命中し、激しい火災が発生しました。搭載機と船員は大きな被害を受け、724名が命を落としました。この惨事の中でも、数百名の乗員は艦を救おうと奮闘し、消火活動や救助作業に尽力しました。特に艦長のゲーレス大佐や従軍神父のオハラハン大佐が指揮を執り、その行動が艦を沈没から救うこととなりました。

帰還と戦後の運命

辛うじて沈没を免れた「フランクリン」は、緊急の応急修理を受けて本国へ帰還し、1945年4月にはニューヨークのブルックリン海軍工廠で修理を行いました。しかしながら、終戦を迎えると「フランクリン」は予備艦隊に編入され、やがて再利用されることはありませんでした。1952年には艦種変更がなされるものの、実際の運用には至らず、1964年には除籍されて廃棄されました。

結論

フランクリンの歴史は、勇気と自己犠牲の象徴といえます。彼女は数々の戦闘において強固な姿勢を貫き、海軍における重要な役割を担った艦艇として歴史に名を刻みました。艦名はその後、原子力潜水艦に引き継がれ、彼女の名声は今なお受け継がれています。

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