フランス領ソマリランド

フランス領ソマリランド：アフリカの角に存在したフランス植民地

フランス領ソマリランド（フランス語: Côte française des Somalis、ソマリ語: Dhulka Soomaaliyeed ee Faransiiska）は、1884年から1967年まで存在した、アフリカの角に位置するフランスの植民地です。現在のジブチ共和国が、その領土と歴史を継承しています。

歴史

フランス領ソマリランドは、イッサ族とアファル人がそれぞれフランスと条約を締結した1896年に正式に設立されました。しかし、その構想は公式な設立の数十年前に遡ります。

1862年3月11日、アファル人のスルタン、ライエタ・ディニ・アフメットがパリで条約に署名し、オボックの領土が1万ターラー（約5万5千フラン）で割譲されました。その後、アルフォンス・フルーリォ・ド・ラングレ大佐がこの条約を利用し、タジュラ湾の南側を植民地化しました。1885年3月26日、フランスはイッサ族とも別の条約を結び、その地をフランスの保護領としました。この条約は、金銭の授受を伴わず、ソマリ人が自分たちの土地の権利を放棄するものではありませんでした。ソマリ人は、フランスの助けを借りて自分たちの土地を部外者から守ることを目的としていました。しかし、1886年にアンバドでフランス人船員が謎の死を遂げると、フランスはまずイギリスを非難し、次にソマリ人を非難し、この事件をきっかけに南方領土全体の領有権を主張するようになりました。

1889年、ロシアの冒険家ニコライ・イワノビッチ・アチノフがサガロに入植しようとしましたが、わずか1ヶ月でフランス軍によって阻止されました。

ジブチ港の発展と鉄道

ジブチ・エチオピア鉄道がエチオピア西部に敷設され、エチオピアで唯一人口の多い都市であったハラールを通ったことで、ジブチの港は15,000人の新興都市となりました。ディレ・ダワまでの鉄道が完成し、元の会社が倒産（その後政府が救済）した後、ジブチの人口は一時的に減少しましたが、鉄道敷設によってジブチはキャラバンを中心とした貿易を行っていたゼイラ（当時はイギリス領ソマリランドに存在）を急速に追い抜きました。そして、ハラールを経由してエチオピア南部やオガデンから出発するコーヒーやその他の物資の主要な港となりました。

イタリアがエチオピアを征服した後も鉄道は運行されていましたが、第二次世界大戦の混乱の後、1946年にフランスの海外領土となりました。1967年、フランス領ソマリランドはフランス領アファル・イッサと改称され、1977年にはジブチとして独立を果たしました。

関連項目

フランス領ソマリランドの統治者一覧(en)
フランスの領土と植民地の一覧(en)
フランス植民地帝国

外部リンク

Imbert-Vier, Simon (2008). Frontières et limites à Djibouti durant la période coloniale (1884–1977) (PhD thesis). Université de Provence–Aix-Marseille I.

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