ブライアン・セッツァー

ブライアン・セッツァー：ネオロカビリー界のレジェンド

ブライアン・セッツァーは、1959年4月10日生まれのアメリカ合衆国出身のミュージシャン、ギタリストである。その卓越したギターテクニックと独特の音楽性で、世界中の音楽ファンを魅了し続けている。

少年時代の影響と音楽への目覚め

幼少期よりビートルズに傾倒し、特にジョージ・ハリソンのプレイに感銘を受けたセッツァーは8歳からギターを始め、音楽の道を歩み始める。その後、ジュークボックスで聴いたジーン・ヴィンセントの「ビー・バップ・ア・ルーラ」におけるクリフ・ギャラップのギターソロに衝撃を受け、ロカビリーへの強い興味を持つようになった。この体験が、彼の音楽人生を決定づける転機となったと言えるだろう。

ストレイ・キャッツでの成功とソロ活動

1979年、ストレイ・キャッツを結成。ボーカルとギターを担当し、その鮮烈なサウンドでネオロカビリーブームを巻き起こした。鮮烈なパフォーマンスとキャッチーな楽曲で人気を博し、世界的な成功を収める。80年代の音楽シーンにおいて、彼らストレイ・キャッツは欠かせない存在であった。

その後、1986年にソロデビュー。さらに1990年にはブライアン・セッツァー・オーケストラを結成し、ビッグバンドサウンドを取り入れた独自の音楽世界を構築する。彼の音楽性はストレイ・キャッツ時代から一貫してロカビリーを基調としているものの、常に進化と多様性を追求し、様々なジャンルの要素を取り入れながら独自のスタイルを確立していった。

特徴的なスタイルと幅広い交友関係

セッツァーといえば、金髪のリーゼントヘアスタイルがトレードマークとして有名である。しかし、彼の地毛は黒髪であるという。両腕には多くのタトゥーが施されており、大のスカルコレクターとしても知られている。ギターはグレッチ製を愛用している。

日本を代表するギタリスト、布袋寅泰とは親交が深く、1996年のアルバム『King & Queen』での共演や、共同シングル「BACK STREETS OF TOKYO」の発表など、数々のコラボレーションを行っている。2007年には、Charを加えた“三大ギタリスト”の競演も実現している。また、互いにシグネチャーモデルのギターを使用するなど、深い信頼関係で結ばれている。

さらに、元プロ野球選手のイチローの大ファンとしても知られており、ペプシコーラのCMソング「Pep Pep Pepsi」を提供している。

映画やテレビへの出演

セッツァーは、映画『ラ★バンバ』でエディ・コクラン役として出演するなど、俳優としても活躍している。また、『ザ・シンプソンズ』では本人役で声の出演を果たしているなど、その活動は多岐に渡る。

数多くのアルバムリリースとセッション参加

ソロ、ストレイ・キャッツ、ブライアン・セッツァー・オーケストラとしての活動に加え、数多くのアーティストとのセッションにも参加している。その才能は、様々な音楽ジャンルにまたがり、高く評価されている。ビル・ワイマン、トゥイステッド・シスター、ポール・ロジャース、中森明菜、布袋寅泰、グレン・キャンベルなど、錚々たるアーティストとの共演歴を持つ。

まとめ

ブライアン・セッツァーは、その類まれな才能と情熱で、ロカビリーという音楽ジャンルを現代に蘇らせ、新たな可能性を切り開いたアーティストである。数多くのヒット曲、個性あふれる音楽性、そして幅広い交友関係は、彼が音楽史に確固たる地位を築いたことを証明している。彼の音楽は、これからも多くの人々に感動と興奮を与え続けることだろう。

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