ブラマプトラ級フリゲート

ブラマプトラ級フリゲート

ブラマプトラ級フリゲートは、インド海軍が運用するフリゲート艦の一系列で、計画番号は16A型となっています。この艦級は、先行するゴーダーヴァリ級からの技術を基本としており、特にセンサーや兵装の面での改良が施されています。そのため、アメリカ海軍協会（USNI）では「改ゴーダーヴァリ級」として分類されています。

設計の特徴

ブラマプトラ級は、1990年代に就役したにもかかわらず、デザイン面での現代的なステルス性の考慮は十分ではありません。基本的な船型は先代のゴーダーヴァリ級を踏襲した中央船楼型で、ボイラーはバブコック・アンド・ウィルコックス社製の三胴式を採用しています。このボイラーは、圧力550 lbf/in2（39 kgf/cm2）および温度450℃で蒸気を生成し、特にボーパール・エンジニアリング製のY160蒸気タービンで駆動されています。また、安定性を向上させるために、非収納式のフィンスタビライザーが装備されています。

装備

ブラマプトラ級の戦闘システムは、主に戦術情報処理装置に依存しています。この装置には、以前の16型艦と同様にイタリア製のIPN-10が使用されており、さらにバラート社によるライセンス生産品も導入されています。加えて、通信を支援するために、日本無線製のインマルサット衛星通信装置も搭載されています。

レーダー装備に関しては、インド国内で生産されたものが多く、対空捜索用にはRAWL-02、低空警戒用にはRAWS-03、対水上捜索および航海用にはRASHMIがそれぞれ搭載されています。また、艦対艦ミサイルの更新に合わせて、ロシア製のガルプン-Eレーダーが配備され、個艦防空ミサイルにEL/M-2238 STAR|EL_M-2238 STARという3次元レーダーが新たに搭載されています。ソナーには、バラート社の中周波ソナーHUMSA（APSOH）が取り入れられ、タレス社製の曳航ソナーもオプションとして考慮されています。

武器システム

ブラマプトラ級の顕著な特徴として、艦対艦ミサイルの進化が挙げられます。先代のP-15M「テルミートM」から、より新型の3M24「ウラン」に切り替えられました。このミサイルは、同時期に建造されたデリー級駆逐艦とも相まって、強力な攻撃能力を有しています。また、個艦防空ミサイルの装備には、イスラエル製のバラク-1が搭載されており、これは当初の国産トリシュルミサイルの計画を受けたものの、開発中止があった結果として選ばれました。

対潜能力にはILAS-3の3連装魚雷発射管が採用され、艦砲には76mmのスーパーラピッド砲が、近接防御用には30mmのAK-630ガトリング砲が搭載されており、これらは改修後の16型艦からの装備を引き継いでいます。航空艤装は同様に、フランス製アルエットIIIを基にしたシーキングヘリコプター2機を搭載できます。

課題

ブラマプトラ級艦の建造は、トリシュル個艦防空ミサイルの開発遅延や設計変更、さらには造船所での労働問題などにより、全般的に遅延を余儀なくされました。これらの影響を受けつつも、インド海軍のフリゲート艦としての地位は確立されています。

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