ブリタニー・マーフィ

アメリカ合衆国出身の女優、ブリタニー・マーフィ（Brittany Murphy）は、本名をブリタニー・ベルトロッティといい、1977年11月10日に生まれました。俳優、そして声優として活躍しましたが、わずか32歳という若さで2009年12月20日にこの世を去りました。

彼女はジョージア州アトランタで生まれ、イタリア系の父と東欧・アイルランド系の母の間に育ちました。幼少期をニュージャージー州で過ごし、9歳で子役としてのキャリアを開始。13歳の時にはカリフォルニア州へ移り、本格的な芸能活動に専念する環境を整えました。

1993年の『家族の祈り』で映画デビュー。1995年公開のコメディ映画『クルーレス』で注目を集めると、『17歳のカルテ』やエミネム主演の『8 Mile』といった話題作への出演を通じて、若手女優としての地位を確立しました。これらの作品で見せた、幅広い役柄を演じ分ける演技力は高く評価されました。

女優業の傍ら、声優としても成功を収めました。長寿アニメシリーズ『キング・オブ・ザ・ヒル』には長年レギュラー出演し、アニー賞での複数ノミネートと受賞を果たしています。また、2006年のアニメ映画『ハッピー フィート』では、ヒロインのペンギン役として声だけでなく歌唱も担当し、その歌声はサウンドトラックにも収録されました。

私生活では、俳優のアシュトン・カッチャーらとの婚約を経て、2007年5月に脚本家のサイモン・モンジャック氏と結婚しました。

2009年12月20日朝、ロサンゼルスの自宅で倒れているところを母親に発見され、病院に搬送されましたが死亡が確認されました。検視による死因は心不全。家族は、生前の糖尿病や風邪の症状を挙げています。彼女の突然の死は大きな衝撃を与え、公開を控えていた主演作や、撮影予定だった作品の存在から、その早すぎる別れが惜しまれました。

ブリタニーの死から約5ヶ月後の2010年5月23日、夫のサイモン・モンジャック氏も、ブリタニーと同じ自宅で39歳で亡くなりました。死因は肺炎と貧血と結論づけられており、事件性はありませんでした。

ブリタニー・マーフィの生涯は、没後に制作された伝記ドラマ『ブリタニー・マーフィー・ストーリー』で描かれました。アマンダ・フラーがブリタニー役、シェリリン・フェンが母親役を演じ、全米で放送されています。

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