『
ブルース・サミット』(Blues Summit)は、アメリカを代表する
ブルース界の巨匠、
B.B.キングによって
1993年にレコーディングされ、発表された
スタジオ・アルバムです。
アルバム概要
この作品の最大の特徴は、
ブルース界内外から多数の著名なミュージシャンをフィーチャリング・ゲストとして迎えている点にあります。参加アーティストは、当時
B.B.キングより8歳年上だった
ジョン・リー・フッカーのような大御所から、28歳年下にあたる
ロバート・クレイといった若手まで、実に幅広い世代に及びます。文字通り「
ブルースの頂上会談」を思わせるような、豪華な顔ぶれが一堂に会したセッションが繰り広げられています。
関連コンサート
アルバムの制作と同時期の
1993年、
B.B.キングはメンフィスにおいて、本作に参加した面々を含む多数のゲストを迎えた特別なコンサートを開催しました。この歴史的なライブの模様は記録され、『
ブルース・サミット・コンサート』というタイトルで映像作品として発表されています。
評価と成功
商業的な面では、
B.B.キングの母国アメリカにおいて、総合アルバムチャートである
Billboard 200で182位にランクインし、
ビルボードのR&Bアルバム・チャートでは64位を記録しました。
批評的な成功も収めており、本作は第36回
グラミー賞(1994年開催)において、最優秀トラディショナル・
ブルース・アルバム部門を受賞しました。これは
B.B.キングにとって、キャリア通算7度目となる
グラミー賞の栄冠でした。
収録曲
アルバムには以下の楽曲が収録されており、それぞれのトラックにゲストアーティストがフィーチャーされています。
プレイン・ウィズ・マイ・フレンズ - Playin' with My Friends (Robert Cray, Dennis Walker) – 5:18
with
ロバート・クレイ・バンド
シンス・アイ・メット・ユー・ベイビー - Since I Met You Baby (Ivory Joe Hunter) – 4:45
with ケティ・ウェブスター
アイ・ピティ・ザ・フール - I Pity the Fool (Deadric Malone) – 4:36
with
バディ・ガイ
ユー・シュック・ミー - You Shook Me (Willie Dixon, J.B. Lenoir) – 4:59
with
ジョン・リー・フッカー
サムシング・ユー・ガット - Something You Got (Chris Kenner) – 4:02
with ココ・テイラー
ゼアズ・サムシング・オン・ユア・マインド - There's Something on Your Mind (Cecil James McNeely) – 6:02
with エタ・ジェイムス
リトル・バイ・リトル - Little by Little (Amos Blakemore) – 4:07
with ローウェル・フルスン
コール・イット・
ストーミー・マンデイ - Call It Stormy Monday (Aaron T. Walker) – 7:17
with
アルバート・コリンズ
ユーアー・ザ・ボス - You're the Boss (Jerry Leiber, Mike Stoller) – 4:07
with
ルース・ブラウン
ウィアー・ゴナ・メイク・イット - We're Gonna Make It (Gene Barge, Billy Davis, Raynard Miner, Carl Smith) – 3:51
with
アーマ・トーマス
アイ・ガッタ・ムーヴ・アウト・オブ・ディス・ネイバーフッド/ノーバディ・ラヴズ・ミー・バット・マイ・マザー - I Gotta Move out of This Neighborhood / Nobody Loves Me But My Mother (B.B. King) – 8:57
B.B.キング&オーケストラ
エヴリバディズ・ハッド・ザ・
ブルース - Everybody's Had the Blues (Joe Louis Walker) – 4:36
with ジョー・ルイス・ウォーカー
このアルバムは、
B.B.キングという巨匠のもとに、世代を超えた
ブルースの才能が集結し、その魅力が存分に引き出された、歴史的に重要な作品と言えるでしょう。