ブーゲンビル (強襲揚陸艦)

アメリカ海軍 強襲揚陸艦 ブーゲンビル (LHA-8)

ブーゲンビル（USS Bougainville, LHA-8）は、アメリカ海軍が運用する強襲揚陸艦であり、アメリカ級強襲揚陸艦の3番艦として建造されました。艦名は、第二次世界大戦の激戦地として知られるブーゲンビル島に由来します。同名の艦としては2代目となり、先代はカサブランカ級航空母艦「ブーゲンビル」でした。

主要な変更点

ブーゲンビルはアメリカ級の3番艦ですが、初期建造艦（フライト0）で指摘された舟艇運用能力の低さを改善した「フライト1」に属します。そのため、1番艦「アメリカ」、2番艦「トリポリ」とは設計にいくつかの相違点が見られます。

ウェルドックの復活

フライト0では廃止されていたウェルドックが、海兵隊からの揚陸能力維持の要望を受け復活しました。これにより、LCAC-1級エア・クッション型揚陸艇の運用が可能となり、上陸作戦能力が向上しています。ただし、LCACの搭載数はワスプ級強襲揚陸艦の3隻に対し、2隻に減少しています。また、車両格納スペースもフライト0よりも削減されています。

デッキ操作の効率化

フライト0ではアイランド前方に設置されていたMk.29 GMLSやMk.49 GMLS、レドームをアイランド上に集約し、省スペース化を図っています。さらに、アイランド前方に大型スポンソンを追加し、駐機場や整備場として活用することで、甲板上での作業効率を高めています。

レーダーの更新

対空捜索レーダーは、AN/SPY-6エンタープライズ航空監視レーダー（EASR）に変更されました。これにより、探知能力が向上し、より広範囲な空域監視が可能になっています。

艦歴

ブーゲンビルは2016年6月30日に発注され、2019年3月14日にハンティントン・インガルス・インダストリーズのインガルス造船所で起工されました。2023年9月30日に進水し、2024年にアメリカ海軍に引き渡される予定です。

アメリカ級強襲揚陸艦は、アメリカ海軍の将来の海上作戦において重要な役割を担うことが期待されています。ブーゲンビルは、その中でも最新の設計を取り入れ、より高度な作戦遂行能力を備えた艦となるでしょう。

外部リンク

* Huntington Ingalls Shipbuilding: America-class of Amphibious Assault Ships

もう一度検索