プイ族

プイ族：中国とベトナムに暮らす少数民族

プイ族は、中国南部とベトナム北部を中心に暮らす少数民族です。中国では「布依族」、ベトナムでは「ボイ族」と呼ばれています。独自の言語であるプイ語（Buxqyaix）を話し、独特の文化と伝統を保持しています。

中国におけるプイ族の分布

中国におけるプイ族の人口は多く、主に貴州省に集中しています。貴州省内では、黔南プイ族ミャオ族自治州、黔西南プイ族ミャオ族自治州、黔東南ミャオ族トン族自治州といった自治州を中心に居住しています。その他、安順市、銅仁市、遵義市、畢節市、六盤水市などにも分布し、雲南省や四川省の一部地域にも少数ながら居住しています。

行政区分においては、自治州以外にも、プイ族が多数を占める自治県や民族郷が数多く存在します。貴州省だけでも、鎮寧プイ族ミャオ族自治県、紫雲ミャオ族プイ族自治県、関嶺プイ族ミャオ族自治県など複数の自治県があり、さらに多くの民族郷が点在しています。これらの自治体では、プイ族の文化や伝統を保護・発展させるための施策が実施されています。

貴州省における主な居住地域

貴州省はプイ族にとって最も重要な居住地であり、以下のような地域に多くの人々が暮らしています。

自治州: 黔南プイ族ミャオ族自治州、黔西南プイ族ミャオ族自治州、黔東南ミャオ族トン族自治州
自治県: 鎮寧プイ族ミャオ族自治県、紫雲ミャオ族プイ族自治県、関嶺プイ族ミャオ族自治県
* 民族郷: 貴陽市、安順市、六盤水市、黔西市、大方県、織金県、威寧イ族回族ミャオ族自治県、麻江県など多くの市県に多数のプイ族民族郷が存在。

これらの地域では、プイ族独自の文化や伝統が色濃く残っており、独特の生活様式や祭祀、音楽、工芸品などが受け継がれています。

ベトナムにおけるプイ族の分布

ベトナムにおいては、プイ族は主に北部山岳地帯に居住しており、ハザン省とラオカイ省に多く分布しています。ベトナムにおけるプイ族の人口は中国に比べて少ないものの、独自の文化を維持し、独自の生活様式を営んでいます。

プイ族の歴史

プイ族の歴史は古く、独自の文化や伝統を長年に渡り保持してきました。清朝時代には、王阿従という人物がプイ族蜂起の指導者として活躍したことが知られています。彼ら独自の文化や生活様式は、中国やベトナムの歴史に深く関わっており、貴重な民族文化遺産となっています。

まとめ

プイ族は中国とベトナムにまたがる少数民族で、独自の言語、文化、伝統を持つ人々です。中国では特に貴州省に多く居住し、様々な自治体で独自の文化が保護されています。ベトナムにおいても北部山岳地帯に居住し、独自の生活様式を営んでいます。彼らの歴史と文化は、中国とベトナムの歴史、そして多様な民族文化を理解する上で重要な要素となっています。今後、プイ族の文化や生活様式に関するさらなる研究が進むことで、より深い理解が得られることが期待されます。

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