プリンストン (CV-37)

USSプリンストン (CV/CVA/CVS-37, LPH-5)

USSプリンストンは、アメリカ海軍のエセックス級航空母艦です。艦名は、アメリカ独立戦争におけるプリンストンの戦いに由来し、その名を冠する艦としては5隻目にあたります。特に、レイテ沖海戦で沈没した軽空母「プリンストン (CVL-23)」の名を受け継いだ正規空母として知られています。

艦歴

プリンストンは、当初「ヴァリー・フォージ」として1943年9月14日にペンシルベニア州フィラデルフィアのフィラデルフィア海軍造船所で起工されました。しかし、1944年10月24日にレイテ沖海戦で軽空母「プリンストン (CVL-23)」が撃沈されたことを受け、同年11月21日に建造中の本艦は「プリンストン」と改名されました。

1945年7月8日には、プリンストン大学学長ハロルド・ドッド夫人によって命名・進水し、同年11月18日にジョン・ホスキンス艦長の指揮下で就役しました。ホスキンス艦長は、先代プリンストンの沈没時の艦長でもありました。

第二次世界大戦終戦直後

キューバ沖での整調航海後、プリンストンは第81航空団を乗艦させ、大西洋で第8艦隊と共に作戦行動を行いました。その後、太平洋艦隊に移動し、フィリピン大統領マニュエル・ケソンの遺骸をマニラへ運搬する任務に従事しました。マニラからはマリアナ諸島の第7艦隊に合流し、第77任務部隊の旗艦として日本から中国にかけての水域で作戦活動を行いました。

朝鮮戦争

朝鮮戦争勃発により、プリンストンは1950年8月28日に再就役しました。第77機動部隊に加わり、韓国水域で戦闘偵察や地上支援攻撃を実施。特に、長津湖からの撤退を支援する作戦では、重要な役割を果たしました。その後も北朝鮮に対する攻撃を継続し、鉄道や橋梁の破壊、華川貯水池への攻撃など、数々の戦果を挙げました。

1952年10月1日には攻撃空母（CVA-37）に艦種変更され、その後も朝鮮戦争に参戦。1953年2月には韓国水域を離れ、停戦まで味方への上空援護を行いました。朝鮮戦争での功績により、プリンストンは8つの従軍星章を受章しました。

対潜空母、そしてベトナム戦争

1954年1月、プリンストンは対潜空母（CVS-37）に艦種変更されました。その後、ベトナム戦争にも参加し、強襲揚陸グループアルファの旗艦として複数の作戦に参加しました。

アポロ計画

1969年4月、プリンストンはアポロ10号の回収船に指定され、5月26日には月飛行を終えて地球に帰還した司令船「チャーリー・ブラウン」と宇宙飛行士3名を収容しました。

1970年1月30日に退役し、1971年5月にスクラップとして売却されました。

登場作品

プリンストンは、以下の映画作品に登場しています。

第七機動部隊 (1952年)
不沈母艦サラトガ (1956年)
レイテ沖海空戦 永遠の海原 (1955年)

脚注

注釈

特になし

出典

アジア歴史資料センター（公式）（防衛省防衛研究所）

参考文献

『同盟旬報第8巻第11号（通号222号）（同盟通信社）』1944年12月。Ref.M23070044400。
『同盟旬報第8巻第12号（通号223号）（同盟通信社）』1945年1月。Ref.M23070044600。

関連項目

アメリカ海軍航空母艦一覧
アメリカ海軍艦艇一覧
ボクサー級強襲揚陸艦
第二次世界大戦に関する映画の一覧

外部リンク

USS Princeton Vets, Inc. homepage
Navy photographs of Princeton (CV-37)

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