ヘイウッド・L・エドワーズ (駆逐艦)

ヘイウッド・L・エドワーズ (USS Heywood L. Edwards, DD-663)

ヘイウッド・L・エドワーズは、アメリカ海軍のフレッチャー級駆逐艦の一隻で、艦名は駆逐艦「ルーベン・ジェームズ」の艦長、ヘイウッド・L・エドワーズ少佐から名付けられています。この艦は戦歴において数々の重要な作戦に参加し、その後日本の海上自衛隊に移管されました。

艦歴の概略

この艦は1943年7月4日、マサチューセッツ州ボストンのボストン海軍工廠にて起工されました。1943年10月6日にはエドワーズ少佐の母親によって命名、進水しました。1944年1月26日には艦長J・W・ボールウェア中佐の指揮のもと、正式に就役しました。

第二次世界大戦

「ヘイウッド・L・エドワーズ」は、1944年に太平洋へ展開し、多くの戦闘に参加しました。2月25日から、バミューダ沖で整調後、メイン州沖で砲撃訓練を行った後、太平洋艦隊に合流します。4月16日、ボストンを出航し、パナマ運河を経て、5月8日には真珠湾に到着しました。

マリアナとパラオ

真珠湾での演習後、「ヘイウッド・L・エドワーズ」は5月29日に真珠湾を出発し、その後、マリアナ諸島の戦闘へ向かいます。6月15日のサイパンへの上陸の際には、上陸地点の沖合へ哨戒区を設け、さらに海兵隊への火力支援も実施しました。7月6日にも、サイパン島沖での砲撃支援任務に戻り、孤立した部隊の救出にも成功しました。

8月にはペリリューの戦いにも参加し、艦砲を駆使して敵の増援阻止に大きく貢献しました。

フィリピンの戦い

10月1日にアドミラルティ諸島のマヌス島に向かい、その後、フィリピンのレイテ島への出航を果たします。「ヘイウッド・L・エドワーズ」は頻繁な空襲を受けながらも、スリガオ海峡海戦に参加し、日本艦隊に対して攻撃を行います。その結果、数隻の敵艦にダメージを与えることに成功しました。

硫黄島と沖縄

1945年の硫黄島の戦闘では、上陸演習や艦砲射撃支援を行い、重要な役割を果たしました。沖縄では、艦隊の護衛や、陸上の地上部隊への火力支援も行いました。数々の空襲に晒されながらも無事に任務を全うしました。

終戦後

終戦後、戦艦は1946年に退役し、1954年には日本の海上自衛隊に転籍します。海上自衛隊では「ありあけ」として、訓練艦として活躍しました。1959年から1960年にかけて多くの改造が施され、様々な訓練に使われました。

栄典と登場作品

「ヘイウッド・L・エドワーズ」は第二次世界大戦で7個の従軍星章と海軍殊勲部隊章を受章しています。また、映画『殴り込み艦隊』では、旧海軍の艦艇を描写するために本艦が使用されました。

ヘイウッド・L・エドワーズの戦歴とその後の日本における活躍は、アメリカと日本の海軍史をつなぐ重要なエピソードです。

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