ベスト・オブ・イエス

『ベスト・オブ・イエス』（Highlights: The Very Best of Yes）は、プログレッシブ・ロック・バンド、イエスが1993年に発表したベスト・アルバムです。彼らの音楽キャリアを総括する内容で、幅広いファン層にアピールする選曲となっています。

このアルバムは、1969年のデビュー・アルバム『イエス・ファースト・アルバム』から、1987年のアルバム『ビッグ・ジェネレイター』までの期間に発表された楽曲から厳選された12曲を収録しています。収録された各楽曲は、その期間にリリースされた12枚のアルバムのうち、8枚のアルバムから選ばれており、アルバムのオリジナル・リリースの時系列順に構成されているのが特徴です。

収録曲は、イエスの代表曲と言えるものが多く、初期の叙情的なサウンドから、よりシンフォニックでテクニカルな楽曲、そして80年代のポップな要素を取り入れた楽曲まで、彼らの音楽性の変遷を辿ることができます。

収録曲のハイライトをいくつか紹介します。

「サヴァイヴァル」：初期のイエスを代表する楽曲で、ジョン・アンダーソンの神秘的なボーカルと、ピーター・バンクスのギターが印象的です。
「時間と言葉」：美しいメロディとハーモニーが際立つ楽曲で、デイヴィッド・フォスターとの共作です。
「スターシップ・トゥルーパー」：組曲形式の大作で、イエスの高度な演奏技術と作曲能力が発揮されています。
「アイヴ・シーン・オール・グッド・ピープル」：2つのパートから構成されており、「ユア・ムーヴ」は穏やかなアコースティック・サウンド、「オール・グッド・ピープル」は力強いコーラスが特徴です。
「ラウンドアバウト」：イエスを代表する曲の一つで、スティーヴ・ハウのギターリフが印象的です。
「遥かなる想い出」：ジョン・アンダーソンのボーカルが際立つ、叙情的なバラードです。
「スーン」：アルバム『Relayer（リレイヤー）』に収録された「 gates of delirium（錯乱の扉）」の一部のシングル・エディットバージョン。
「不思議なお話を」：透明感のあるサウンドと美しいメロディが魅力的な楽曲です。
「究極」：ドラマチックな展開が聴きごたえのある楽曲です。
「ロンリー・ハート」：80年代のイエスを代表するヒット曲で、トレヴァー・ラビンのギターが印象的です。
「リーヴ・イット」：ポップなメロディと、複雑なアレンジが融合した楽曲です。
「リズム・オブ・ラヴ」：キャッチーなメロディと、躍動感あふれるリズムが特徴的な楽曲です。

このアルバムには、イエスの黄金期を支えたメンバーが参加しています。ジョン・アンダーソン（ボーカル）、クリス・スクワイア（ベース）、ピーター・バンクス、スティーヴ・ハウ、トレヴァー・ラビン（ギター）、トニー・ケイ、リック・ウェイクマン、パトリック・モラーツ（キーボード）、ビル・ブルーフォード、アラン・ホワイト（ドラム）といった、豪華なメンバーによる演奏を楽しむことができます。

『ベスト・オブ・イエス』は、イエスの入門編としても最適なアルバムであり、彼らの音楽の魅力を手軽に体験することができます。プログレッシブ・ロック・ファンはもちろん、幅広い音楽ファンにおすすめできる作品です。

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