ベッツィ・ナゲルセン

ベッツィ・ナゲルセン：ダブルスで輝いたアメリカのテニスプレーヤー

ベッツィ・ナゲルセン（Betsy Nagelsen, 1956年10月23日 - ）は、アメリカ・フロリダ州セントピーターズバーグ出身の元女子プロテニス選手。1970年代後半から1990年代にかけて、主にダブルスで活躍しました。

プロ入りと初期の活躍

1974年にプロ入りしたナゲルセンは、同年のウィンブルドンと全米オープンで3回戦に進出。当時のウィンブルドンは96名、全米オープンは64名の選手によるトーナメントでした。ウィンブルドンではバージニア・ウェード、全米オープンではビリー・ジーン・キングといった強豪に挑みました。

全豪オープンでの躍進

背中の故障による低迷期を経て、ナゲルセンは1978年の全豪オープンでシングルスとダブルスの両方で決勝に進出。シングルス決勝ではクリス・オニールに敗れましたが、レナータ・トマノワとのペアで出場した女子ダブルスでは、佐藤直子とパム・ホワイトクロス組を破り、見事優勝を果たしました。

ジャパン・オープンでの単複優勝

1979年には、「ジャパン・オープン」の女子部門でシングルスとダブルスの両方で優勝。シングルス決勝では、佐藤直子を破っての勝利でした。

ナブラチロワとのペアで全豪ダブルス制覇

1980年、ナゲルセンはマルチナ・ナブラチロワとのペアで全豪オープンの女子ダブルスに出場し、アン清村＆キャンディ・レイノルズ組を破って2度目の優勝を飾りました。

ウィンブルドンでの挑戦

1981年にはウィンブルドンで初のシングルス4回戦に進出。しかし、1982年に手首の手術を受けて再びスランプに陥ります。

ダブルスでの復活とウィンブルドン準優勝

度重なる故障を乗り越え、ナゲルセンは1987年にダブルスで再び好成績を収めます。ウィンブルドン女子ダブルスではエリザベス・スマイリーとのペアで決勝に進出しましたが、クラウディア・コーデ＝キルシュ＆ヘレナ・スコバ組に敗れて準優勝。全米オープンの混合ダブルスでもポール・アナコーンとのペアで決勝に進みましたが、エミリオ・サンチェス＆マルチナ・ナブラチロワ組に惜しくも敗れ、準優勝に終わりました。

引退後

1974年から1994年まで21年間にわたり女子プロテニスツアーを転戦した後、ナゲルセンは1995年と1996年にウィンブルドン選手権の女子ダブルスのみに出場し、現役を引退。引退後は、IMG会長であった夫のマーク・マコーマックとともに「マコーマック＝ナゲルセン・テニスセンター」で後進の育成に尽力しました。

主な成績

全豪オープン
女子シングルス準優勝：1978年
女子ダブルス優勝：1978年、1980年
ウィンブルドン
女子ダブルス準優勝：1987年
全米オープン
* 混合ダブルス準優勝：1987年

ベッツィ・ナゲルセンは、その長いキャリアの中で、特にダブルスにおいて素晴らしい実績を残しました。再三の故障を乗り越えて、常に前向きにテニスに向き合う姿勢は、多くの人々に感動を与えました。

もう一度検索