ベントレー・アズール

アズール (Azure)

アズール（Azure）は、英国の高級自動車メーカー、ベントレーモーターズが製造・販売する豪華な4人乗りオープンカーです。その魅力は、洗練されたデザインと優れたパフォーマンスにあります。

初代アズール：1995年発表

初代アズールは1995年に初めて登場しました。これは、1991年に発表されたコンチネンタルRのプラットフォームを基にしており、全長5,334mm、車重2,610kgと、堂々たるサイズを誇りながらも、4名の大人が快適に座れる設計となっています。

エンジンには、伝統的な6.75リットルV8エンジンが搭載され、インタークーラー付きのギャレット製ターボチャージャーによって最高出力298kW、最大トルク875N・mを実現。ゼネラルモーターズ製の4速オートマチックトランスミッションを介して後輪を駆動し、0-60mphの加速はわずか6.1秒を誇ります。この大きさからは想像もつかないほどのスピード性能を持つアズールの魅力は、まさにそのダイナミックな走行性能にあります。

電動オープンテトップは、著名なデザイン会社ピニンファリーナによって製作され、スタイリッシュな見た目をさらに引き立てています。アメリカ市場における1995年の販売価格は347,645ドルで、コンチネンタルRよりも36,355ドル高い設定でした。

さらに、1999年からは、特別オーダーメイドの「マリナー」トリムが用意され、客の要望に応じたカスタマイズが可能です。このため、アズールは顧客ごとに異なる価格設定となるため、ますます独自性が高まっています。

2代目アズール：2006年から生産開始

その後、1998年にフォルクスワーゲンがベントレーを買収し、初代アズールは2003年まで生産されました。代替モデルとして2代目アズールは2006年から生産が開始され、アルナージのプラットフォームを基に改良されたエンジンが搭載されています。

2代目アズールはターボチャージャー付きのV型8気筒エンジンを搭載し、最高出力340kW、最大トルク875N・mを達成しました。この新しいエンジンは、フォルクスワーゲンによる資金提供のもとで大幅に近代化され、古典的なシングルターボから先進的なツインターボへ変更され、ターボラグの軽減とパフォーマンスの向上が図られました。

0-60mphの加速は5.6秒で、最高速度は270km/hに達します。アズールはそのサイズにも関わらず非常に速いクルマとしての評価を受けています。一方、燃費は厳しい評価を受けており、都市部では1ガロンあたり9マイル（約3.85km/L）、高速道路では1ガロンあたり15マイル（約6.25km/L）とされています。これは2009年の調査によると、イギリスで販売される車の中でも燃料消費量の多さで4位を記録しています。

アズールT：ハイパフォーマンス版

アズールTは、アズールのハイパフォーマンスモデルです。装備には、8.5Jx20インチの5スポークアルミホイールにピレリPゼロタイヤが組み合わさり、鮮やかな外観が特徴です。エンジンはツインターボエンジンで、最高出力373kW、最大トルク1000N・mを誇ります。0-60mphの加速は6.1秒、最高速度は288km/hに達します。

さらに、音響システムには最新の技術を搭載し、SDメモリーカードに対応し、外部機器の接続も可能です。横滑り防止装置やタイヤ空気圧警報装置も標準装備されており、安全性も考慮されています。

アズールの魅力は、そのデザインとともに力強い性能にあります。ベントレーモーターズが誇る技術により、アズールは高級感とパフォーマンスを完璧に融合しています。

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