ペマ・ギャルポ

ペマ・ギャルポ

ペマ・ギャルポ（Pema Gyalpo）は、1953年6月18日生まれのチベット系日本人政治学者です。チベット動乱時に故郷を離れ、難民としてインドで少年時代を過ごした後、日本に移住し帰化しました。現在は、拓殖大学国際日本文化研究所教授、岐阜女子大学南アジア研究センター所長を務め、国際関係論、国際[[政治学]]を専門としています。

生い立ちと亡命

1953年、チベット（当時はガンデンポタン政権下）のカム地方ニャロン（現在の中国四川省カンゼ・チベット族自治州新竜県）で生まれました。1959年のチベット動乱で、5歳の時にダライ・ラマ14世と共に北インドのダラムサラへ亡命し、難民キャンプで少年期を過ごしました。

日本での活動

1965年、12歳で日本に移住。埼玉県内の中学校、高等学校を卒業後、1973年に日本チベット文化交流協会（現在のチベット文化研究所）を設立し、事務局長に就任。1976年に亜細亜大学法学部を卒業後、上智大学大学院に進学するも中退。1977年、チベット文化研究所所長に就任。1980年には、ダライ・ラマ法王アジア・太平洋地区担当初代代表に就任（1990年退任）。

その後も、東京外国語大学アジア・アフリカ語学研究所の研究員、日本作家クラブ初の外国人メンバー、日本翻訳文化賞受賞、モンゴル国立大学政治学博士号取得など、多岐にわたる分野で活躍しました。

政治活動と主張

2007年には、モンゴル国大統領顧問（社会・文化担当）に就任。同年、参議院議員選挙に国民新党公認で比例区より立候補しましたが、落選しました。また、ブータン王国首相顧問、ブータン国王夫妻来日時の通訳を務めるなど、国際的な活動も展開しています。

ペマ・ギャルポ氏は、チベット問題に対する中国政府の主張に強く反論し、チベット社会における農奴制の存在を否定しています。また、沖縄が中国領土であるという主張に反論し、日本の防衛の重要性を訴えています。

その他の活動

ペマ・ギャルポ氏は、テレビ、新聞、雑誌など、さまざまなメディアで活動しており、チベット問題だけでなく、アジア地域問題や日本社会についても論考や講演を行っています。また、統一教会系の日刊紙『世界日報』のコラム「ビューポイント」の常連寄稿者でもあります。

オウム真理教との関わり

かつてオウム真理教の麻原彰晃をダライ・ラマ法王庁に紹介したものの、麻原の問題点を認識し、関係を絶ちました。麻原の批判を受けましたが、結果としてオウム真理教との関わりを避けることができたと述べています。

慰安婦問題

2007年、日本文化チャンネル桜が主導したアメリカ下院決議案の全面撤回を求める要望書に賛同者として名を連ねました。

著作活動

ペマ・ギャルポ氏は多数の著書を発表しています。主な著作には以下のようなものがあります。

『チベット「解放」の実態』(1981年)
『チベット入門』(1987年)
『チベットはどうなっているのか? チベット問題へのアプローチ』(1990年)
『日本の宗教』(1995年)
『「国」を捨てられない日本人の悲劇』(1998年)
『中国が隠し続けるチベットの真実 仏教文化とチベット民族が消滅する日』(2008年)
『最終目標は天皇の処刑 中国「日本解放工作」の恐るべき全貌』(2012年)
『犠牲者120万人 祖国を中国に奪われたチベット人が語る 侵略に気づいていない日本人』(2018年)
『チベット人だからわかる　中国は消防士のフリをした放火魔』(2020年)
『日本人が知らない中国の民族抹殺戦略　中共はなぜチベットを欲しがるのか』(2020年)

また、翻訳活動にも携わっており、ダライ・ラマ14世の著作や、ラビ・バトラの経済予言書などを翻訳しています。

肩書き・役職

桐蔭横浜大学法学部客員教授
チベット文化研究所名誉所長
南アジア地域協力連合研究調査会会長
拓殖大学国際日本文化研究所教授
岐阜女子大学名誉教授、南アジア研究センター所長
世界戦略総合研究所評議員
国家基本問題研究所客員研究員
日本経営者同友会特別名誉会員
アジア刑政財団学術評議委員（国際連合NGO団体）
その他、NPO、NGOをはじめ多数の役職を兼任

外部リンク

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