ペルシダー・シリーズ

ペルシダー・シリーズ

エドガー・ライス・バローズによる「ペルシダー・シリーズ」は、1914年から1942年にかけて出版された全7巻のアメリカのSF小説シリーズです。この作品群は、地球空洞説を基にした地底世界での冒険が描かれており、バローズの4大シリーズの中でも特に冒険小説としての魅力が色濃く表れています。

概要

本作品では、原始人や恐竜といった古生物が登場し、さらにはバローズ独自のオリジナルモンスターも数多く登場します。物語は、主人公デヴィッド・イネスと老技術者アブナー・ペリーが試掘機で地球内部のペルシダーに到達することから始まります。この地底世界には、10年の年月が流れる間に様々な冒険が待ち受けています。

各作品の概略

第1巻

デヴィッドとアブナーが地球内部へ到達すると、翼竜に進化した支配者マハールと原始人が存在する不思議な世界が広がっていました。彼らは数々の冒険を経て再び地上へ戻りますが、地上の時は既に10年が経過していました。

第2巻

デヴィッドはペルシダーのさまざまな部族をまとめ上げ、マハールの脅威を退けるべく新たな帝国を築き、ペルシダーの支配を確立します。これによりシリーズは一旦完結を見せます。

第3巻

しかし、新たにコルサール人という敵が現れ、デヴィッドは捕らえられます。ここでの主役は、ガークの息子タナーに移ります。

第4巻

デヴィッドを救うため、ジェイスン・グリドリーが救出隊を結成し、新たな仲間ターザンと共に冒険が展開されます。

第5巻

フォン・ホルストに関する物語が描かれ、彼の探索がメインとなります。

第6巻

フォン・ホルストの行き先を追うデヴィッドの冒険が描かれますが、彼も予期しない事態に直面します。

第7巻

アブナー・ペリーの開発した気球を通じて新たな冒険が始まります。ここには青銅器文明と独自の宗教を持つ民族が登場します。

地底世界の概要

ペルシダーは、恐竜や翼竜など古代生物が生息し、独特の地理的特性を持つ場所です。ここでは昼が続き、夜が訪れないため、時間の概念も独特です。地球の核には輝く物体が存在し、それが昼間の光を生み出しています。地底世界の陸地は大部分を占め、思い描く「地上」とは反対の地形が広がっています。

生物たち

ペルシダーでの冒険において数多くの生物が登場します。恐竜やマンモス、剣歯虎など知っている生物の他にも、マハールと呼ばれる支配者が存在し、その行動は地底の人々に影響を与えています。また、ペルシダー人も重要なキャラクターたちで、デヴィッドと共に数多の試練を乗り越え、彼らの文明を形成していきます。

最後に

「ペルシダー・シリーズ」は、古代の冒険と未知の生物たちが交錯する楽しい読み物であり、バローズ独自の世界観が楽しめる作品です。ジャンルを超えた魅力があり、SFファンのみならず、冒険物語を愛するすべての読者にとって魅力的な一冊になることでしょう。

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