ホイホイレコード

ホイホイレコード（Hoy-Hoy Records）

ホイホイレコードは、日本の音楽業界において独自の存在感を放つインディーズ・レーベルです。その最も顕著な特徴は、スタジオ録音ではなく、ライブの現場で演奏される音をそのまま捉える「ライブ・レコーディング」を活動の核としている点にあります。この方針は、アーティストの生の息遣いや、会場の熱気、そして一期一会の演奏の臨場感をリスナーに届けることを重視していることを示しています。

沿革

レーベルの歴史は、2000年にシンガーソングライターの金森幸介氏、ギタリストの有山じゅんじ氏、そして北村和哉氏の三名によって設立された「ポカポカレコード」に端を発します。ホイホイレコードは、このポカポカレコードを母体として誕生し、発展を遂げてきました。ポカポカレコード時代には、金森幸介と有山じゅんじによる共演作『ふたりは』や、金森幸介の楽曲に有山じゅんじがコーラスで参加した『ちがう言葉』といった作品が発表されています。

その後の活動の広がりとして、2008年には金森幸介氏のライブツアーと連動し、その日演奏されたライブ音源を終演後に持ち帰れる「お持ち帰りライブ」と銘打ったCD-Rの制作・販売を開始しました。これは、ライブ体験と音源を直結させる試みとして注目を集めました。さらに、2009年にはコンサート記念Tシャツの制作・販売部門を設立するなど、音楽作品のリリースに留まらない、ライブ活動を取り巻く多角的な展開も見せています。

活動内容

ホイホイレコードの活動の根幹にあるのは、繰り返しになりますが「ライブ・レコーディング」です。これは、作り込まれたスタジオサウンドとは異なり、ライブならではの偶発性やエネルギー、アーティストと観客が一体となった空間の空気感をそのまま音源としてパッケージ化することを意味します。このアプローチにより、リスナーはまるでその場に居合わせたかのような、生々しい音楽体験を味わうことができます。

主な参加アーティスト

ホイホイレコードは、ジャンルやキャリアを問わず、国内外の非常に幅広いアーティストのライブ音源をリリースしています。その多様なラインナップは、レーベルのオープンな姿勢と、優れたライブパフォーマンスを持つアーティストを発掘・紹介しようという意欲を反映しています。

邦楽アーティスト（一部）

金森幸介
中川イサト
大塚まさじ
小野一穂
野澤享司
吉村瞳
センチメンタル・シティ・ロマンス
uncle jam / 伊藤銀次&黒沢秀樹
ドリー＆タニー / 大谷亮介&キムラ緑子
EPO
森川美穂
Rie fu
村上律
中川五郎
スティーヴ エトウ×竹内朋康
Qui
因幡晃
シバ
浅森坂 / 浅田信一、森山公一、坂本サトル
鈴木博文
駒沢裕城
Dachambo
ダモ鈴木
リトルキヨシトミニマム!gnk!
わたなべゆう
本夛マキ

洋楽アーティスト（一部）

スタンリー・スミス
シム・レッドモンド・バンド
ロータス
アリシア・ベイ・ローレル
スティーヴ・キモック
moe
エルヴィン・ビショップ
ファンキー・ミーターズ
ルーシー・フォスター
ジョン・ディー・グラハム
グレン・フィリップス
ジャネット・クライン
パール・アレキサンダー
ダンプスタ・ファンク
* アッシュ・グランワルド

このように、ホイホイレコードは設立以来、ライブの持つ特別なエネルギーを音源として形にすることにこだわり、多くの音楽ファンにアーティストの「今」を届けています。その活動は、単なる音源制作にとどまらず、ライブ会場でのCD-R販売やグッズ展開など、ライブ文化そのものを大切にする姿勢が伺えます。

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