ホニアラ

ホニアラ：ソロモン諸島の首都

ホニアラは、ソロモン諸島の首都であり、ガダルカナル島の北部に位置する都市です。行政区分上はガダルカナル州から独立した特別市ですが、州都としての機能も兼ね備えています。2019年の国勢調査によれば、市域の人口は約13万人、都市圏では約16万人に達しています。

名称の由来

ホニアラという名前は、実は誤って伝えられたものです。かつてこの地を訪れたイギリス人が、現地の言葉である北部ガダルカナル地方の言葉で「風の前面」を意味する「Nagoniara」という地名を正しく発音できず、それが転訛して「ホニアラ」と呼ばれるようになったとされています。

歴史

ホニアラの歴史は、第二次世界大戦以前に遡ります。戦前はツラギ島が首都でしたが、戦後、ホニアラが新たな首都として選ばれました。1983年には首都地域としてガダルカナル州から分離しましたが、1995年に一時的に編入。しかし、その後再び特別市として独立し、現在に至っています。

近年では、2021年に首相の退陣を求める大規模なデモが発生し、暴動に発展。一時、外出禁止令が発令される事態となりました。また、2022年にはガダルカナルの戦いから80年を記念する慰霊式典がホニアラ郊外で行われ、日本やアメリカの関係者も参列しました。

地理と気候

ホニアラはガダルカナル島の北海岸に位置し、ポイント・クルスという港を有しています。気候は熱帯性で、年間を通して温暖な気候です。日中の平均気温は約28℃、水温は26～29℃と、過ごしやすい環境です。雨季は11月から4月で、年間平均降水量は約2,000mmとなっています。

経済と産業

ホニアラは、ソロモン諸島の経済の中心地でもあります。市内にはホニアラ国際空港があり、国際線も乗り入れています。産業としては、飲料やクッキー工場などが立地しており、主要な輸出品は材木、ココナッツ、コプラ、魚などです。貿易相手国としては、マレーシア、日本、台湾が主要な国となっています。

観光

ホニアラは、ソロモン諸島の観光拠点としての役割も担っています。観光案内所である「ソロモン諸島ビジタービューロー」は、メインストリートのメンダナ通りに面しています。また、ホニアラの港からは、周辺の島々を結ぶフェリーが発着しており、観光客の移動手段となっています。

交通

ホニアラ国際空港には、ブリスベン、ナンディ、ポートモレスビーなどからの国際直行便が就航しています。これにより、海外からのアクセスも比較的容易です。

ホニアラは、ソロモン諸島の政治、経済、文化の中心として、重要な役割を果たしています。

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