ホルヘ・バジェ・イバニェス

ホルヘ・ルイス・バジェ・イバニェス：ウルグアイの政治家

ホルヘ・ルイス・バジェ・イバニェス（1927年10月25日 - 2016年10月24日）は、2000年から2005年までウルグアイの第38代大統領を務めた政治家です。

一族の歴史と経歴

バジェ・イバニェスは、19世紀からウルグアイの政治を支えてきた名門一族の出身です。彼の父であるルイス・バジェ・ベレスも大統領を務め、大伯父にあたるホセ・バッジェ・イ・オルドーニェスも2期にわたり大統領を務めるなど、政治家としての血筋を受け継いでいます。

1956年には、共和国大学で法学と社会科学の学位を取得。その後、ラジオ番組「Ariel」や新聞「Acción」といった報道機関で活動し、ジャーナリストとしてのキャリアを積みました。また、当時すでにコロラド党の理事会のメンバーでもあり、政治の世界にも深く関わっていました。

1958年、コロラド党から上院議員に当選し、政界デビューを果たしました。

大統領としての政策

大統領就任後、バジェ・イバニェスは様々な政策を打ち出しました。

麻薬合法化の提案: 密輸と資金洗浄を防ぐ手段として麻薬の合法化を提案しましたが、国際的な批判を受け、実現には至りませんでした。
経済安定化政策: 就任演説で歳出抑制を約束し、マクロ経済のバランスを調整するなど、経済の安定化に尽力しました。
メルコスールへの支持: メルコスールを強く支持し、地域統合を世界経済と渡り合うために重要であると位置づけました。また、米州自由貿易地域の創設にも積極的な姿勢を示しました。
口蹄疫問題への対応: 在任中に口蹄疫が発生し、ウルグアイの主要産業である農牧業に深刻な影響を与えました。ウルグアイ産牛肉の安全性に対する懸念が生じ、その対応に追われましたが、任期の終わり頃にようやく終息しました。
* 自由貿易の推進: 保護貿易やいかなる種類の補助金・助成金に対しても反対の立場を表明し、自由貿易を推進しました。

ホルヘ・ルイス・バジェ・イバニェスは、激動の時代にウルグアイの舵取りを担い、様々な課題に果敢に立ち向かった政治家でした。

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