ホワイト・レディ

ホワイト・レディは、ジンをベースとした、ショートカクテルとして知られています。その発祥は1920年代とされ、複数の説が存在することが、このカクテルを語る上での特徴となっています。

誕生秘話

ホワイト・レディの誕生には、以下のような説があります。

パリのハリーズ・ニューヨーク・バーのハリー・マッケルホーンが1925年に創作したという説。
マッケルホーンがロンドンの「シローズ・クラブ」に勤務していた1919年に、ペパーミント・リキュールをベースとしたホワイト・レディを考案したのが始まりという説。
ロンドンのサヴォイ・ホテルのアメリカン・バーのハリー・クラドックが創作したという説。
同じくサヴォイ・ホテルのアメリカン・バーのエイダ・コールマンが、「pure and white as a maiden's soul（乙女の魂のように純粋で白い）」という客のリクエストに応えて創作したという説。

このように、誰が、いつ、どこでホワイト・レディを考案したのか、正確なところはわかっていません。

名称の由来についても、

モッコウバラのWhite Lady Banksにちなむという説
ウエディングドレスに白色を用いた最初の人物と言われるヴィクトリア女王にちなんだという説

などがあります。

レシピ

国際バーテンダー協会（IBA）によるレシピは以下の通りです。

材料

ジン - 40ml
トリプルセック - 30ml
レモン・ジュース - 20ml

作り方

1. 全ての材料を氷と共にシェイクします。
2. カクテルグラスに注げば完成です。

様々な作品に登場

ホワイト・レディは、小説や漫画など、様々な作品に登場しています。

『鏡の国の戦争』 - ジョン・ル・カレの小説。ライザーの愛飲酒として登場します。
『死体をどうぞ』 - ドロシー・L・セイヤーズの小説に登場します。
『海流のなかの島々』 - アーネスト・ヘミングウェイの小説に登場します。
『貴婦人(ホワイトレディ)、神戸に死す』 - 山浦弘靖の小説。カクテル刑事シリーズ3作目です。
『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』に登場します。
『バーテンダー』 - 原作：城アラキ、作画：長友健篩の漫画作品。コミックス20巻収録の話に、ピンク・レディー、ブルー・レディと合わせて「カクテル三姉妹」として紹介されています。

バリエーション

ホワイト・レディには、ベースとなるお酒を変えた、様々なバリエーションが存在します。

サイドカー：ジンをブランデーにかえたもの。
ウイスキー・サイドカー：ジンをウイスキーにかえたもの。
バラライカ：ジンをウォッカにかえたもの。
X-Y-Z：ジンをラム酒にかえたもの。
マルガリータ：ジンをテキーラにかえたもの。
* パーフェクト・レディ：クレーム・ド・ペシェ（ピーチ・リキュール）と卵白を加えたもの。

ホワイト・レディは、そのシンプルなレシピと、アレンジの幅広さから、多くの人に愛されるカクテルです。ぜひ、お好みのバリエーションを見つけて、楽しんでみてください。

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