ホンダ・ビガー

ビガー（VIGOR）

ビガーは、本田技研工業が1981年から1995年まで販売した乗用車で、ホンダベルノ店を通じて市場に提供されました。北米ではアキュラブランドから3代目モデルが販売されました。初代および2代目はアコードと姉妹関係にあり、ホンダのフラッグシップモデルとして存在感を放ちました。1989年に登場した3代目は、独自のデザインとエンジンレイアウトを採用し、よりスポーティで個性的なキャラクターを持つ車両へと進化しました。

初代モデル（SZ/AD型：1981-1985年）

初代ビガーは、1981年9月25日に登場し、2代目アコードの姉妹車として販売されました。このモデルは、価格が137万円から155.9万円で、3ドアハッチバックと4ドアセダンが展開されました。ビガーは独特なヘッドライトデザインを持ち、エンジンは1.8LのCVCC-IIシステムを利用していました。全グレードにクルーズコントロールが装備され、走行に関する情報を表示する電子ナビゲータも搭載されています。

1983年のマイナーチェンジでは、エンジンとミッションが新型に切り替えられ、グレードのラインナップも刷新されました。新たに導入されたPGM-FIシステムを搭載するバリエーションも追加され、出力の向上が図られました。この時期、ビガーはホンダの高級車としての地位を固めました。

2代目モデル（CA1/2/3/5型：1985-1989年）

1985年には2代目モデルが発売され、ボディは4ドアセダンのみが用意されました。エンジンは前モデルと同様にB18AとA18Aの2種を搭載。電子制御化されたATや新しい内装が施されるなど、快適性の向上が図られました。1987年にはマイナーチェンジが実施され、電動格納ミラーや本革インテリアが採用され、さらに上級グレードが追加されました。

3代目モデル（CB5/CC2/3型：1989-1995年）

1989年、ビガーはアコードインスパイアの姉妹車として3代目に進化し、北米ではアキュラ・ビガーとして展開されました。このモデルはロングホイールベースを持つ4ドアハードトップボディを特徴としており、フロントミッドシップに構築されたG20Aエンジンを搭載しています。価格帯も幅広く、さまざまな用意がされました。

1991年にはマイナーチェンジが施され、エントリーモデルが廃止され、より充実した装備が施されてしまいませんでした。さらに1992年には新たなエンジンのバリエーションが追加されましたが、1995年には生産が終了し、その後セイバーやアキュラ・TLが後継として登場しました。

技術とエンジン

初代モデルは、ホンダの優れたエンジン技術を活かし、CVCC-IIシステムを搭載した初のモデルとして知られています。続く2代目モデルには、B18A型やB20A型などの新しいエンジンが投入され、燃費性能やパフォーマンスが向上しています。最終的に3代目モデルでは、G20A型とG25A型の直列5気筒エンジンが用いられ、高出力を実現しました。

車名の由来

「ビガー」という名称は「活力」や「精力」など、若さを代表する英語由来であり、その印象は多くのユーザーに受け入れられましたが、一部では下ネタを連想されることもありました。

ビガーはそのユニークな設計と先進的なエンジン技術で、ホンダの高級車の土台を築いたモデルとして歴史に刻まれています。

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