ボックストロール

映画『ボックストロール』について

『ボックストロール』（原題：The Boxtrolls）は、2014年にアメリカで制作されたストップモーションアニメーション映画です。アラン・スノウの小説『Here Be Monsters』を原作とし、個性的なモンスター「ボックストロール」と、彼らに育てられた人間の少年エッグスとの交流を描いた冒険物語です。

ストーリーの概要

物語の舞台は、チーズブリッジという町。そこでは、夜になると現れて子供を襲うと噂されるボックストロールというモンスターたちが恐れられていました。町の権力者であるリンド卿は、害虫駆除業者のスナッチャーにボックストロールの退治を依頼します。しかし、実際にはボックストロールたちは、夜な夜なゴミを拾い集めては、発明に励む平和な生き物でした。彼らは次々と捕らえられていき、地下でボックストロールと共に暮らしていた人間の少年エッグスは、自分を育ててくれたトロールのフィッシュが捕まったことを知り、救出のために地上へと向かいます。

作品の特徴

本作は、ストップモーションアニメーションという手法で制作されており、その独特な映像美が特徴です。また、個性豊かなキャラクターたちの魅力も高く評価されています。主人公のエッグスをはじめ、ボックストロールたちの愛らしい姿、そして悪役ながらもどこか憎めないスナッチャーなど、どのキャラクターも魅力的です。さらに、社会問題を風刺的に描いている点も、本作の魅力の一つと言えるでしょう。

評価

本作は、第87回アカデミー賞の長編アニメ映画賞や、ゴールデングローブ賞のアニメ映画賞にノミネートされるなど、批評家からも高い評価を受けました。また、アニー賞では9部門にノミネートされ、声優賞と美術賞を受賞しています。

日本での公開

日本では、アメリカでの公開から4年後の2018年に、東京都写真美術館ホールにて「スタジオライカ特別上映」として、『KUBO／クボ　二本の弦の秘密』、『コララインとボタンの魔女』と共に特別上映されました。

キャスト

エッグス：アイザック・ヘンプステッド=ライト（日本語吹替：佐藤美由希）
ウィンフレッド・"ウィニー"・ポートリーリンド：エル・ファニング（日本語吹替：白石涼子）
アーチボルト・スナッチャー：ベン・キングズレー（日本語吹替：岩崎ひろし）
フィッシュ：ディー・ブラッドリー・ベイカー（日本語吹替：多田野曜平）
チャールズ・ポートリー・リンド卿：ジャレッド・ハリス（日本語吹替：中博史）
シンシア・ポートリー・リンド：トニ・コレット（日本語吹替：よのひかり）
ハーバート・トラブショー：サイモン・ペグ （日本語吹替：横島亘）
Mr.ピクルス：リチャード・アイオアティ（日本語吹替：上田燿司）
Mr.トラウト：ニック・フロスト（日本語吹替：茶風林）
Mr.グリッスル：トレイシー・モーガン（日本語吹替：白熊寛嗣）
ラングスデイル卿：モーリス・ラマーシュ（日本語吹替：浦山迅）
ブロデリック卿：ジェームズ・アーバニアク（日本語吹替：後藤哲夫）
ブーランジェ卿：ブライアン・ジョージ（日本語吹替：多田野曜平）

制作

本作は、ライカによって制作されました。2008年6月に開発中のプロジェクトとして発表され、2013年2月7日に「The Boxtrolls」というタイトルで3Dストップモーションアニメとして公開されました。ライカのCEOであるトラヴィス・ナイトは、550ページの小説を90分の映画に凝縮することが最大の課題であったと語っています。

興行収入

アメリカとカナダでは、公開初週末に3,464の劇場で1,720万ドルを稼ぎ、「イコライザー」と「メイズ・ランナー」に次いで3位の成績を収めました。この興行収入は、ライカの作品としては2番目の記録となっています。

外部リンク

BOXTROLLS - Laika Studios（英語）
The Boxtrolls - IMDb（英語）
The Boxtrolls - The Big Cartoon DataBase（英語）
The Boxtrolls - Box Office Mojo（英語）
The Boxtrolls - Rotten Tomatoes（英語）
* The Boxtrolls - Metacritic（英語）

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