ボニー・J・ダンバー

ボニー・J・ダンバー：宇宙飛行士から航空博物館CEOへ

ボニー・J・ダンバー（Bonnie J. Dunbar、1949年3月3日生まれ）は、アメリカ航空宇宙局（NASA）の著名な宇宙飛行士です。2005年9月にNASAを退職後、2010年4月までワシントン州タックウィラにある航空博物館の代表兼CEOを務めました。現在はコンサルタントとして、その豊富な知識と経験を活かして活躍しています。

生い立ちと学歴

ダンバーはワシントン州サニーサイドで生まれ、1967年にサニーサイド高校を卒業後、1971年にワシントン大学で学士号を取得しました。大学卒業後は、ボーイング・コンピュータ・サービスでシステムアナリストとして2年間勤務。その後、修士課程に進み、ナトリウム‐ベータアルミナ中のイオン拡散に関する研究に取り組みました。

1975年には、客員研究者としてオックスフォードのハーウェル研究所に招かれ、固体基質上での液体の濡れ挙動に関する研究に従事。イギリスから帰国後は、ロックウェル・インターナショナルの宇宙部門で、スペースシャトルの熱保護システムの開発に携わりました。ヒューストン大学では、宇宙飛行シミュレーションが骨の強度や破壊靱性に与える影響に関する博士論文を執筆。研究結果は、ホルモンや代謝の変化と相関があることが示されました。その後、ヒューストン大学で機械工学の非常勤助手として教鞭を執りました。

自家用の単エンジン機で200時間以上、T-38のバックシート・ドライバーとして700時間以上、セスナ サイテーションの副操縦士として100時間以上の飛行経験も持ちます。同僚の宇宙飛行士であるロナルド・セーガと結婚しています。

NASAでのキャリア

1978年、ダンバーはジョンソン宇宙センターでペイロードオフィサー及びフライトコントローラーとしてNASAでのキャリアをスタートさせました。1979年のスカイラブ計画の大気圏再突入ミッションではフライトコントローラーを担当し、その後はスペースシャトルのペイロードの開発に携わりました。

1981年8月、NASAの宇宙飛行士に選ばれ、シャトルのソフトウェアの検査補助やリモートマニピレータシステムの開発等の業務に携わりました。1993年には、NASA本部のOffice of Life and Microgravity Sciencesで副長官補佐に就任。1994年2月にはロシアのスターシティを訪問し、ロシアの宇宙ステーションミールに3か月滞在するためのバックアップ訓練を受け、1995年3月にはミールへの長期滞在資格を取得しました。

ダンバーは5度の宇宙飛行を経験し、宇宙での滞在時間は合計1208時間に及びます。1985年のSTS-61-A、1990年のSTS-32、1995年のSTS-71ではミッションスペシャリストとして、1992年のSTS-50、1998年のSTS-89ではペイロードコマンダーとして参加しました。

NASA退職後

NASA退職後は、航空博物館の代表兼CEOを経て、現在はコンサルタントとして活躍しています。彼女の宇宙開発における貢献は大きく、その後の教育や研究活動も高く評価されています。

もう一度検索