ボンバーキング

ボンバーキング

『ボンバーキング』（BOMBER KING）は、ハドソンが開発し1987年8月7日に発売されたファミリーコンピュータ（FC）用アクションゲーム。「マル超シリーズ」の第1弾。

日本国外では『ROBO WARRIOR』のタイトルで、ジャレコが販売元で発売された。その後MSX版が1988年に発売され、サンソフトからゲームボーイ用ソフト『ボンバーキング シナリオ2』（1991年）が発売された。

ゲーム内容

爆弾で障害物を破壊しながら進むという点では『ボンバーマン』シリーズと共通するが、ゲームシステムは大きく異なる。主人公や敵キャラクター、背景などもSF的な要素が強く、機械的・生物的な外見が特徴。

『ボンバーマン』との主な相違点

残機制ではなくライフ制を採用
時間経過とともにライフが減少
爆弾の使用回数が有限
爆風は円形に広がる（上下左右と斜め方向に1マス）
爆弾の起爆時間が短い
爆弾設置後に主人公が自動的に後退
パスワードによる再開機能がない

システム

各ステージで敵を倒し、ブロックを破壊しながら右端の出口を目指す。出口はアイテム「カギ」を取得すると開く。

制限時間はないが、主人公にはライフが設定されており、敵の攻撃や時間経過で減少する。ライフはアイテムで回復可能で、ステージクリア時には全回復する。ライフが尽きるとゲームオーバーだが、リセットまたは電源を切るまでコンティニューが可能。ただし、コンティニュー時にはアイテムが減少し、スコアが0になる。

主人公の性能

主人公は上下左右に加え、斜めにも移動可能。爆弾のほかに、ビーム（飛び道具）を使用できる。

爆弾

ブロック破壊の主要な手段。攻撃範囲は周囲8マスで、隣接ブロックは全壊、斜め隣のブロックは半壊する。半壊グラフィックは爆風の向きに応じて個別に用意されている。

攻撃力は高く、ボス以外の敵は一撃で倒せる。ただし、主人公も爆風に巻き込まれるとダメージを受ける。爆弾の数には限りがあり、ザコ敵を倒すと補充できる（1個）。特定のアイテムでも補充可能（10個）。

連続設置できる爆弾は2つまでで、同一箇所への重ね置きが可能。誘爆はせず、ブロックとしての判定もないため、すり抜けることもできる。

爆弾設置時に主人公が自動的に後退するため、自爆を避けるには退路を確保してから設置する必要がある。

ビーム

無制限に使用できる通常攻撃。3連射が可能で、通常は前方に発射される。斜め移動中は上下方向にしか撃てない。威力は低く、敵を倒すには複数発必要となる。

トラップ等

水地形（川・池）: 進入すると沈み始め、数秒でゲームオーバーになる。ウォータープルーフがあれば渡れるが、幅が狭ければアイテムなしでも渡れる。
マジックブロック: 破壊不可能なブロックに擬態。耐久力は爆弾2～7発分と場所により異なる。カギやメガトン爆弾などのアイテムが隠されている場合もある。
ダブルポイント: 特定の水地形に隠されたボーナスポイント。取得するとセレクトアイテム（ウォータープルーフ・ランプ・メガトン爆弾を除く）と爆弾の数が2倍になり、敵も全滅する。

成長システム

スコアが一定値に達するごとに主人公がレベルアップ。レベルに応じてライフの最大値が上昇する。最終的には爆弾の爆風2発に耐えられるようになる。

アイテム

アイテムは赤いパネル状で、ストックして任意に使用できるものもある。基本的に破壊可能なブロックの中に隠されている。

非セレクトアイテム

取得した瞬間に効果が発動するアイテム。

スーパーボム: 爆弾を10個補充
パワーボール: ビームの射程を1ブロック分延長
タイムエキスパンド: ライフを最大値の10%分回復
（超）まるちょう: 約15秒間無敵になるバリアを付与
ハチ助: セレクトアイテム（ウォータープルーフ・ランプ・メガトン爆弾を除く）をランダムで入手
アワードメダル: ショップで使用する通貨
ポイントアイテム: スコアを加算（100点、1,000点、10,000点、100,000点）
秘宝: ループステージのループを解除
カギ: ステージの出口を開く

セレクトアイテム

取得後にセレクト画面で選択して使用するアイテム。

キャンドル: 暗闇のステージで周囲を照らす
エキストラ: ライフを全回復
タイムストッパー: 敵全体を一定時間停止
スーパーチャージャー: 移動速度を一定時間上昇
ハイパーミサイル: 前方へ直線状に飛び、敵やブロックを破壊。ボスにもダメージ
フラッシュ: 画面上のザコ敵を全滅。ボスにもわずかにダメージ
クロスファイア: 上下左右に同時にビームを発射
ウォータープルーフ: 水地形に沈まなくなる
ランプ: ステージ全体を照らす（キャンドルの上位版）
メガトン爆弾: 画面上の敵とブロックを全て破壊。ボスにも大ダメージ

ストーリー

アルタイル紀元2036年、異次元生命体の侵入により惑星アルタイルに冬が訪れた。戦闘用アンドロイド「ナイト」は、惑星を救うために立ち上がる。

ステージ構成

全27ステージで、最終ステージをクリアするとエンディングとなる。ステージは右への一方向スクロールで、後戻りできない。ボスステージやボーナス面など、固定画面のステージも存在する。

ステージ構成はPCエンジン版以降の『ボンバーマン』に似ており、複数のステージでピリオドが形成される。コンティニュー時は、各ピリオドの最初のステージから再開となる。

特殊ステージ

ループステージ: 同じ地形が続くステージ。秘宝を入手するとループが解除される
ブラックステージ: 全体が暗いステージ。明かりとなるアイテムがないと地形が見えない
モンスターステージ: ボスキャラクターが登場するステージ。ボスを倒すとカギが出現する
地下ボーナス面: アイテムが大量に落ちている暗いステージ。脱出用の階段を探す必要がある
地上ボーナス面: 石像が並んだステージ。石像を破壊するとアイテムが出現する

ショップ

各ピリオドの最後のステージをクリアすると入れる。アワードメダルとアイテムを交換できる。

敵キャラクター

ザコキャラクターは14種類。ボスキャラクターは7種類。

主題歌

メインBGMは「ボンバーキングのテーマ」。作詞は不明、作曲は国本剛章、歌は高橋名人。

移植版

MSX版が発売。

開発

元々は『コリドール』というタイトルで外部から持ち込まれた企画を大幅に作り直したもの。

スタッフ

原作、ディレクター：おおたひろし
ゲーム・デザイナー：竹森得泰
プログラマー：笹川敏幸、おかだひろゆき
キャラクター・デザイナー：山本次行、松浦浩司、輪島智美、桑原美生
音楽：井上大介、国本剛章
サウンド・デザイナー：滝本利昭
開発アドバイザー：なかしまけんじ、浦敏治
スペシャル・サンクス：MOTCHI、KINNOJI、岩渕貴幸、HAPPY MATSUNAGA
パッケージデザイン：増尾隆幸

評価

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、合計26点（満40点）。

備考

セレクトアイテムが使い放題になる裏技が存在する。ステージセレクトの裏技も存在する。

関連項目

ボンバーマン
ファザナドゥ
桃太郎伝説
ヘクター'87
コロリンパ2 アンソニーと金色ひまわりのタネ

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