マイアミ (軽巡洋艦)

USSマイアミ (CL-89) の航跡：太平洋戦争を駆け抜けた軽巡洋艦

USSマイアミ（CL-89）は、アメリカ海軍のクリーブランド級軽巡洋艦の18番艦として、フロリダ州マイアミにちなんで命名されました。この艦は、その名を持つ2隻目の艦艇です。

起工から就役まで

1941年8月2日にペンシルベニア州フィラデルフィアのウィリアム・クランプ・アンド・サンズで起工され、1942年12月8日にはマイアミ市長夫人によって進水しました。1943年12月28日、ジョン・G・クローフォード艦長の指揮下で就役し、アメリカ海軍の一員としてその歴史を歩み始めました。

戦時中の活動

就役後、マイアミは1944年1月1日にデラウェア川で水上公試を開始し、その後の訓練期間を経て、トリニダード島への慣熟航海に出発しました。航海中には乗員が海に転落する事故もありましたが、その後、パリア湾での訓練を経てノーフォークへ帰還しました。

太平洋戦線への投入が決定すると、マイアミは軽巡ヒューストン、ヴィンセンスらとともに第27.7任務群を形成。パナマ運河を通過し、サンディエゴ経由で真珠湾へと進みました。そして、マリアナ・パラオ諸島の戦いでは、空母機動部隊の一員としてサイパン島への空襲やグアムへの砲撃に参加。日本軍の航空機による反撃にも対応しました。

レイテ沖海戦では、駆逐艦「野分」を僚艦とともに撃沈。その後もルソン島への攻撃や、台湾、東南アジアの飛行場攻撃に参加しました。しかし、コブラ台風に遭遇し、船体が大きく損傷する被害にも遭いました。

沖縄戦では、硫黄島侵攻の支援、沖縄や九州への攻撃に参加。撃墜されたパイロットの救助活動にも従事しました。終戦直前には、本国でのオーバーホールのため帰還しました。

戦後の活動と退役

終戦後、マイアミは琉球諸島での活動や横須賀への寄港、トラック島の基地調査など、様々な任務に従事しました。その後、アメリカに帰還し、海軍予備役兵の訓練を行った後、1947年6月30日に予備役となり、太平洋予備役艦隊入りしました。1961年9月1日に除籍され、1962年7月26日にはスクラップとして売却されました。

功績

マイアミは第二次世界大戦での戦功が認められ、6個の従軍星章を受章しました。その戦歴は、太平洋戦争におけるアメリカ海軍の重要な役割を物語っています。

まとめ

USS[マイアミ]は、その短い活動期間の中で、数多くの戦いに参加し、重要な役割を果たした軽巡洋艦でした。彼女の航跡は、第二次世界大戦の激しさと、アメリカ海軍の戦いを今に伝える貴重な記録となっています。

参考文献

Foster, Jeremiah D. (24 June 2019). "Miami II (CL‑89)". Dictionary of American Naval Fighting Ships.
Friedman, Norman (1980). “United States of America”. In Gardiner, Robert & Chesneau, Roger. Conway's All the World's Fighting Ships 1922–1946.
Rohwer, Jürgen (2005). Chronology of the War at Sea, 1939–1945: The Naval History of World War Two.

外部リンク

Photo gallery of USS Miami at NavSource Naval History

このテキストは、USSマイアミの歴史を詳細に記述し、読者が彼女の戦歴を深く理解できるように努めています。

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