マイケル・マックス

マイケル・マックス：信念を貫いた格闘家

マイケル・マックスは、SNKの格闘ゲーム『餓狼伝説』シリーズに登場する人気キャラクターの一人です。元々は世界ヘビー級チャンピオンの称号を持つプロボクサーでしたが、「ボクシングはルールに縛られたスポーツ。命を懸けた男の闘いがしたい」という強い信念から、華々しいボクシング界を捨て去り、格闘家の道を歩み始めました。

キリスト教信者としての信念

マイケルは熱心なキリスト教信者であり、勝利の際には十字を切る姿が見られます。彼の名は「ミカエル」という天使の名に由来しており、その信仰心が彼の生き方、そして戦い方に深く関わっていることを伺わせます。

『餓狼伝説』シリーズにおける活躍

初代『餓狼伝説』では、ギース・ハワード主催の「キング・オブ・ファイターズ」に出場。高い攻撃力とリーチを誇るパンチ、そして強力な飛び道具「トルネードアッパー」を武器に、数々の強敵と戦いました。

『餓狼伝説2』では、ヴォルフガング・クラウザーに敗れるシーンがデモ画面に挿入されており、その後は一線を退き、セコンドとして活躍するようになります。『餓狼伝説スペシャル』ではアクセル・ホークのセコンドを務め、「トルネードアッパー」を伝授するなど、後進の育成にも力を注ぎました。

『リアルバウト餓狼伝説スペシャル』では、テリー・ボガード、ダック・キング、ブルー・マリーといった主要キャラクターのステージ背景に、空を飛ぶマイケルの姿がランダムで出現するという、ユニークな演出が見られます。また、『SNKファンコレクション餓狼伝説』のデータベースでは、ホア・ジャイと共にセコンドに専念していることが明らかになっています。

ゲームにおける特徴と技

初代『餓狼伝説』では、序盤の敵キャラクターとして登場。高い攻撃力とリーチが特徴ですが、ジャンプができない、有効な下段攻撃を持たないという弱点も持ち合わせていました。

プラットフォームによって性能が異なり、ネオジオ版ではCPU専用キャラクターでしたが、スーパーファミコン版とメガドライブ版では対戦モードで使用可能になり、それぞれ新たな技が追加されています。

主な技:

トルネードアッパー:　竜巻を発生させる強力なアッパーカット。ジョー・ヒガシの「ハリケーンアッパー」を上回る性能を誇ります。
ステップスウェー/フットワーク: バックステップ、またはメガドライブ版に追加されたフロントステップを含む回避技。
テンペストラッシュ: スーパーファミコン版対戦モード限定。連続パンチを繰り出す攻撃技。
ガストダッシュアッパー: スーパーファミコン版対戦モード限定。滑り込みからのアッパーカット。
ボンバースロー: メガドライブ版限定。投げ技。
ガストストレートパンチ: メガドライブ版限定。滑り込みからのストレートパンチ。

シリーズにおける存在感

マイケルは、リチャード・マイヤ、ダック・キング、タン・フー・ルーと共に、初代『餓狼伝説』の主要キャラクター以外の登場人物として登場しましたが、テリー・ボガードら主人公たちとの接点が少ないためか、その後は使用キャラクターとして再登場していません。雑誌記事などでは「お呼びでない」と評されることもありました。

しかし、彼の熱き信念と、強烈な個性は、多くのプレイヤーの記憶に深く刻まれていると言えるでしょう。マイケル・マックスというキャラクターは、『餓狼伝説』シリーズにおける、独特の存在感を放ち続けています。

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