マイコドリ科

マイコドリ科について

マイコドリ科（学名：Pipridae）は、スズメ目に属する鳥類の一科であり、一般にマイコドリとして知られています。この科の鳥は新熱帯区、特に中南米の熱帯地域に生息しています。カリブ諸島は含まれていません。

特徴

この科の鳥は、全長が9センチから16センチほどの小型ですが、その体型とは裏腹に非常に美しい外観を持っています。特に雄の個体は、鮮やかな羽色を特徴としており、繁殖期になると特有の求愛行動を行います。これには複数羽の雄が集まり、協力して華やかなダンスを披露することが含まれます。この行動が「マイコドリ」という名前の由来となっています。

系統と分類

マイコドリ科は、新世界亜鳴禽類の2大グループの一つであるタイランチョウ小目に分類されますが、系統関係についてはまだ解明されていない部分も多いです。このグループ内では、マイコドリ科の姉妹群としてカザリドリ科やタイランチョウ科が提案されています。マイコドリ科は、2つの属で構成される「tyrant‐manakins」と、10属からなる「core manakins」に分かれています。通常、マイコドリとして知られているズグロマイコドリ属やニッケイマイコドリは、実はタイランチョウ科の近縁種とされています。

このような系統は、1990年のSibley & Ahlquistの研究によって再評価されており、タイランチョウ科内にマイコドリ亜科であるPiprinaeが含まれるとの見解も示されています。

属と種

マイコドリ科は国際鳥類学会議（IOC）により、14の属と52種が認識されています。以下、一部の属とその代表的な種を紹介します。

• - Neopelma（キビタイマイコドリ属）

- Neopelma chrysocephalum（キボウシマイコドリ）
- Neopelma sulphureiventer（キバラマイコドリ）

• - Tyranneutes（コビトマイコドリ属）

- Tyranneutes stolzmanni（コビトマイコドリ）

• - Ilicura

- Ilicura militaris（トゲオマイコドリ）

• - Masius

- Masius chrysopterus（キンカムリマイコドリ）

• - Pipra（マイコドリ属）

- Pipra aureola（アカクロマイコドリ）
- Pipra filicauda（ハリオマイコドリ）

このように、マイコドリ科は多様で魅力的な鳥類の集まりです。それぞれの種は異なる地域や環境に適応しており、その独自の特性が観察されるため、鳥類愛好家や研究者にとって興味深い存在となっています。マイコドリたちの鮮やかな羽の色や魅力的な求愛行動は、熱帯地域の自然環境を象徴するものであり、さらなる研究によってその生態や行動が解明されることを期待しています。

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