マセラティ・ギブリ

マセラティ・ギブリの歴史

概要

マセラティの「ギブリ」は、イタリアの自動車メーカーが誇る高級車で、その名は地中海に吹く砂嵐を意味します。ギブリは1966年に初代モデルが発表されて以降、スポーツカーの象徴として多くのファンに愛されています。

初代ギブリ (1966年 - 1973年)

初代ギブリは1966年に登場し、著名なデザイナーであるジョルジェット・ジウジアーロによる洗練されたデザインが特長です。全体的に地を這うような低いプロポーションと、マセラティ初のリトラクタブル・ヘッドライトが印象的です。これにより、フェラーリ・デイトナやランボルギーニ・ミウラといった当時のライバル車と並ぶ存在となりました。

エンジンには4.7リットルのV型8気筒を搭載し、出力は330 PS。FRレイアウトのこのモデルは、0-60 mph加速において6.8秒という優れた性能を誇ります。1970年には排気量を拡大した「ギブリSS」が登場し、さらなる性能向上を果たしました。生産は1973年まで行われ、合計1,274台製造されました。

2代目ギブリ (1992年 - 1997年)

1992年、ギブリは「ギブリII」として復活しました。このモデルは、2ドア4シーターのノッチバックスタイルのクーペで、エンジンは2.0L V型6気筒と2.8L V型6気筒の2種類が用意されていました。最高速度は260 km/hで、0-60 mph加速は5.7秒でした。

1994年には内装が刷新され、電子制御サスペンションやABSが追加されるなど性能も向上しました。1996年には「ギブリGT」が発表され、ホイールやサスペンション、トランスミッションに改良が施されました。また、1997年にはワンメイクレース専用の「ギブリカップ」が生産されました。

3代目ギブリ (2013年 - 現在)

2013年に上海モーターショーで発表された3代目ギブリは、Eセグメントのスポーツセダンとして位置づけられます。搭載エンジンには、3.0LのV6ツインターボとディーゼルターボがあり、AWDモデルもラインアップに加わりました。特にディーゼルエンジンの採用はマセラティにとって初の試みでした。

日本市場向けには、ギブリS（FR）とギブリS Q4（AWD）が設定され、日本初の1,000万円を下回る価格帯の高級車として話題を呼びました。2021年にはマイナーチェンジが行われ、ハイブリッドモデルとV8ツインターボエンジンも加わるなど進化を続けています。

結論

ギブリは、そのスタイルや性能から、多くの自動車愛好家に支持される一方、マセラティのブランドアイデンティティを守り続けています。これからのギブリの進化に注目が集まります。

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