マット・バーンズ

マット・バーンズ：NBAを渡り歩いたタフガイ

マット・ケリー・バーンズ（Matt Kelly Barnes、1980年3月9日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンタクララ出身の元プロバスケットボール選手です。NBAの複数のチームでスモールフォワードとして活躍し、特にゴールデンステート・ウォリアーズでのプレーが知られています。201cm、102kgという体格で、10回以上の移籍を経験したジャーニーマンとして、そのキャリアを築き上げました。

高校・大学時代

高校時代はバスケットボールと並行してアメリカンフットボールの選手としても活躍。デルカンポ高校卒業後、カリフォルニア大学ロサンゼルス校（UCLA）に進学し、4年間プレーしました。UCLAでは通算1066得点を記録し、同校で1000得点を突破した4人目の選手となりました。

NBAでのキャリア

苦難のスタート

2002年のNBAドラフトでメンフィス・グリズリーズから2巡目全体46位で指名された後、クリーブランド・キャバリアーズにトレードされました。しかし、シーズン開幕直前にロースターから外れ、NBAデビューは叶いませんでした。その後、Dリーグや独立リーグABAでプレーし、NBAへの道を模索しました。

NBAデビューとジャーニーマン生活

2003-04シーズン中にロサンゼルス・クリッパーズと10日間契約を結び、念願のNBAデビューを果たしました。その後、サクラメント・キングス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、ニューヨーク・ニックスなど、複数のチームを渡り歩くことになります。どのチームでも安定した出場機会を得ることは難しく、ジャーニーマンとしての生活が続きました。

ゴールデンステート・ウォリアーズでの飛躍

2006-07シーズンにゴールデンステート・ウォリアーズに移籍すると、バーンズのキャリアは大きく開花します。チームは13年ぶりにプレーオフに進出し、1回戦でダラス・マーベリックスを破るという快挙を達成。バーンズ自身も出場時間が増加し、スリーポイントシューターとしての才能を開花させました。このシーズンは9.8得点4.6リバウンドを記録し、プレーオフでもチームに貢献しました。

その後のキャリア

ウォリアーズでの活躍後も、フェニックス・サンズ、オーランド・マジック、ロサンゼルス・レイカーズ、ロサンゼルス・クリッパーズ、シャーロット・ホーネッツ、メンフィス・グリズリーズ、サクラメント・キングスなど、多くのチームを渡り歩きました。そして、2017年に再びゴールデンステート・ウォリアーズに復帰し、念願のNBAチャンピオンに輝きました。

引退

2017年12月11日、自身のインスタグラムで引退を発表。15年間のプロキャリアに幕を閉じました。

プレースタイル

バーンズは、タフなディフェンスが売りのエースストッパーとして知られていました。身長や身体能力に恵まれているわけではありませんが、リバウンドにも積極的に飛び込み、チームのために体を張るプレーが持ち味でした。一方で、ファウルを恐れない荒いプレーをするため、テクニカルファウルやフレグラントファウルが多く、罰金処分を受けることも少なくありませんでした。

人物

高校時代にはアメリカンフットボールの全米選抜に選ばれるほどの才能を持っていました。NBAでのキャリアがなかなか開花しなかった時期には、バスケットボールを辞めてアメリカンフットボールに転向することを考えていたこともあったようです。また、荒い性格で素行が問題になることもあり、離婚調停中の元妻のパーティーにデレック・フィッシャーが参加したと聞いて駆けつけ、警察沙汰になったこともあります。

主な記録

通算得点：7589点
通算リバウンド：4281
通算アシスト：1691
1試合最多得点：36点（2007年1月3日）

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