ママコチャ (競走馬)

ママコチャ：スプリンターの女王

2019年4月5日生まれの競走馬、ママコチャ。その名はインカ神話の海の女神に由来し、その名に相応しく、日本の競馬界に鮮烈な足跡を残しました。父クロフネ、母ブチコという良血を受け継ぎ、金子真人ホールディングスの所有馬として、栗東トレーニングセンターの池江泰寿厩舎に入厩。持ち前のスピードと勝負根性を武器に、数々のレースを駆け抜けました。

2歳時は、初戦こそ8着と結果を残せませんでしたが、その後勝利を収め、重賞初挑戦のファンタジーステークスでは3着と健闘。

3歳時には、エルフィンステークスで2着、そして3歳上1勝クラス、豊栄特別と勝利を重ね、オープン入りを果たします。しかし、ターコイズステークスでは5着と結果を残せず、その年のレースを終えました。

4歳時は、阪神牝馬ステークスで9着と出遅れましたが、安土城ステークスでは圧勝。オープン特別初制覇を飾ります。続く北九州記念では2着と惜しくも勝利を逃しましたが、最大のターニングポイントとなるスプリンターズステークスでは、見事G1初制覇を成し遂げました。香港スプリントへの予備登録もありましたが、気性の面から国内レースに専念。しかし、阪神カップでは5着と悔しい結果に終わります。

そして5歳時、2023年度JRA賞最優秀スプリンターに選出される快挙を達成。高松宮記念では8着と結果を残せませんでしたが、その後セントウルステークスで2着と復活の兆しを見せます。しかし、スプリンターズステークスでは連覇とはならず4着に終わりました。

ママコチャの血統背景も注目に値します。全姉には、阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞、ヴィクトリアマイルを制した名馬ソダシ（白毛）がいます。母、祖母ともに白毛という珍しい血統で、その能力の高さを示しています。母方の血統には、ダートグレード競走で活躍したユキチャン（白毛）、そして重賞ウイナー多数を輩出している名門の血が流れています。さらに、母方の半姉マシュマロの子には、史上初のJRA重賞白毛勝利馬であるハヤヤッコもいます。このように、数々の名馬を輩出してきた家系に連なる、まさにサラブレッドの申し子と言えるでしょう。

ママコチャの競走生活は、常にトップレベルの競争の中で、その実力を証明し続けました。勝利だけでなく、惜敗したレースからも、その潜在能力の高さと、持ち前の気性を感じることができます。G1制覇という栄光だけでなく、最優秀スプリンターという称号を獲得したママコチャの活躍は、競馬ファンに長く記憶されるでしょう。今後の活躍にも期待がかかります。

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