マルシュロレーヌ

マルシュロレーヌ：日本競馬史に名を刻む名牝

マルシュロレーヌ（Marche Lorraine）は、2016年生まれの日本の競走馬、繁殖牝馬です。2021年のブリーダーズカップ・ディスタフ制覇という偉業を達成し、その他にもエンプレス杯、TCK女王盃など、数々のダートグレードレースを制覇しました。

輝かしい戦績

フランスの愛国歌『ロレーヌ行進曲』に由来するその名の通り、マルシュロレーヌは力強く、そして美しい走りを見せてくれました。

デビューからダート転向まで

ノーザンファームで生まれ、一口馬主法人キャロットファームによって募集されました。3歳時にデビューし、5戦目で初勝利。その後も着実に勝利を重ねましたが、本格的な活躍を見せたのは4歳でダートに転向してからでした。

ダートでの覚醒

ダート転向初戦の桜島ステークスを勝利すると、続くレディスプレリュードでは2着に3馬身差をつける圧勝。JBCレディスクラシックでは3着に敗れはしたものの、その実力は疑いようのないものでした。

2021年：伝説の一年

5歳となった2021年、マルシュロレーヌは更なる飛躍を遂げます。TCK女王盃、エンプレス杯とダートグレードレースを連勝し、その勢いのまま混合戦にも挑戦。そして迎えたブリーダーズカップ・ディスタフ。

レースでは後方から捲るように進出し、最後の直線では激しい競り合いを制して見事優勝。日本調教馬として初のブリーダーズカップ・ディスタフ制覇という、歴史的な偉業を成し遂げました。

この功績が認められ、2021年のNARグランプリ特別表彰馬を受賞。また、全米サラブレッド競馬協会（NTRA）のモーメントオブザイヤーも受賞するなど、その活躍は世界的に評価されました。

引退、そして繁殖牝馬へ

6歳となった2022年、サウジカップを最後に現役を引退。現在はノーザンファームで繁殖牝馬として新たな道を歩んでいます。初年度はドレフォンと交配され、2023年には初仔となる牝馬が誕生しました。

血統背景

母はヴィートマルシェ。祖母は桜花賞馬のキョウエイマーチという良血です。半弟にはマーキュリーカップなどを制したバーデンヴァイラーがいます。その他、ナミュール、ラヴェルなど、近親には数々の活躍馬が名を連ねています。

まとめ

マルシュロレーヌは、その類まれなる才能と努力で、日本競馬史にその名を深く刻みました。繁殖牝馬としての今後の活躍も期待されます。彼女の血を受け継ぐ産駒たちが、再び競馬界を沸かせてくれる日を心待ちにしています。

主な勝ち鞍
2021年 ブリーダーズカップディスタフ (G1)
2021年 エンプレス杯 (JpnII)
2021年 TCK女王盃 (JpnIII)
2021年 ブリーダーズゴールドカップ (JpnIII)
2020年 レディスプレリュード (JpnII)

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