マーク・グレース

マーク・グレース：堅実な打撃と守備で魅せた名一塁手

マーク・ユージーン・グレース（Mark Eugene Grace）は、1964年生まれ、アメリカ合衆国出身の元プロ野球選手。卓越した打撃センスと堅実な守備で、1990年代を代表する一塁手として活躍しました。愛称は「アメージンググレース」。

プロ入りとカブスでの活躍

サンディエゴ州立大学を経て、1985年のMLBドラフトでシカゴ・カブスから指名されプロ入り。1988年にメジャーデビューを果たすと、すぐに一塁のレギュラーに定着し、打率.296、新人王投票2位という好成績を記録しました。

1989年には打率3割を達成して以降、1999年までの11年間で9度の3割超え、7度の80得点以上、9度の75打点以上を記録。勝負強い打撃でカブスの中心選手として活躍しました。1992年にはゴールドグラブ賞を初受賞し、同年には日米野球にも出場、全米選抜最多の3本塁打を放ち、最優秀選手賞に輝きました。

ダイヤモンドバックスでのワールドシリーズ制覇

2000年オフにFAでアリゾナ・ダイヤモンドバックスへ移籍。2001年にダイヤモンドバックスの選手としてカブスの本拠地リグレー・フィールドに凱旋した際には、スタンディングオベーションで迎えられました。同年、念願のワールドシリーズに初出場。ニューヨーク・ヤンキースとの第7戦では、守護神マリアノ・リベラから逆転の口火を切るヒットを放ち、チームの世界一に大きく貢献しました。

2003年に現役を引退後は、解説者やダイヤモンドバックス傘下のマイナーでコーチを歴任。2015年から2年間はダイヤモンドバックスで打撃コーチ補佐を務めました。

選手としての特徴

20本塁打、100打点といった爆発的な数字は残していませんが、常に4割近い高い出塁率を誇るラインドライブヒッターとして、1990年代最多となる1754安打、364二塁打を記録しました。また、三振が少ない打者としても知られ、三振率は1988年から14年連続でリーグトップ10位以内（そのうち5位以内は10度）という記録を残しています。

プレースタイル

打撃: 広角に打ち分ける確実性の高い打撃と選球眼の良さで、高い出塁率を誇りました。
守備: 堅実なグラブ捌きと正確な送球で、ゴールドグラブ賞を4度受賞。

受賞歴・記録

ゴールドグラブ賞（一塁手部門）：4回（1992年、1993年、1995年、1996年）
MLBオールスターゲーム選出：3回（1993年、1995年、1997年）
* サイクル安打：1回（1993年5月9日）

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