トヨタ・セリカ

トヨタ・セリカ(Celica)の概要

トヨタ自動車によって1970年から2006年まで生産されたセリカは、ハードトップおよびクーペ型の乗用車であり、日本では初のスペシャリティカーとして位置づけられています。この車は斬新なデザインを特徴としており、北米や欧州市場にも進出しました。国内ではトヨタカローラ店を通じて販売され、モータースポーツのベース車両としても利用され続けました。

モデルと歴史

セリカは、数多くの派生車種を生み出し、兄弟車のカリーナや、前輪駆動化後のコロナとのプラットフォームを共有していました。ここではそれぞれのモデルに焦点をあてます。また、セリカのラインアップにはセリカリフトバック、セリカクーペ、セリカコンバーチブルが含まれます。

初代 A20/30型（1970年 - 1977年）

初代セリカは、1970年12月に登場しました。そのスタイルは「ダルマセリカ」と呼ばれるほど特徴的で、ボディがふくよかでした。搭載されるエンジンは選択可能であり、フルチョイスシステムを採用。特に1600GTは高い人気を誇りました。1972年にはマイナーチェンジを行い、リアコンビランプなどが改良され、1974年には2.0Lエンジンを搭載したモデルが追加されました。最終的に1977年までに41万1,815台以上が生産されました。

2代目 A40/50型（1977年 - 1981年）

1977年にフルモデルチェンジが行われ、プラットフォームはカリーナと共通になりました。新たにデザインを担当したキャルティデザインによるスタイリングは、空力を重視しており、日本初の三次元曲面サイドガラスも採用されました。

3代目 A60型（1981年 - 1985年）

1981年7月に登場し、従来のセリカのイメージを引き継ぎつつ、よりスポーティなデザインが施されました。直線的なデザインと鋭いウェッジシェイプが特徴で、エンジンラインナップも多岐にわたります。

4代目 T160型（1985年 - 1989年）

1985年のモデルチェンジにより、前輪駆動車として生まれ変わりました。この代から、流れるようなボディラインが施され、GT-FOURグレードが登場しました。特にGT-FOURは、スーパーGTなどで多くの活躍を見せました。

5代目 T180型（1989年 - 1993年）

1989年に登場した5代目は、未来的なスタイルを持ち、GT-FOURのリアデフにトルセンリミテッドスリップデフを装備しました。また、ラリーに特化したグレードもラインナップされました。

6代目 T200型（1993年 - 1999年）

1993年には6代目モデルとして新しいシャシとエンジンが採用され、ラインナップにはNA車とターボ車が含まれていました。この時期には、グループAのラリー参戦用のGT-FOURも登場し、多くの勝利を収めました。

7代目 T230型（1999年 - 2006年）

最後のモデルとして、1999年にフルモデルチェンジを実施。デザインの刷新が図られ、さらにボディは軽量化されました。排気量はダウンサイジングされ、150psを発揮するエンジンが搭載されました。

モータースポーツとしての活躍

セリカは数多くのモータースポーツイベントに出場し、特に世界ラリー選手権では数々のタイトルを獲得しました。初代のマカオグランプリや、WRCのグループBでは改良されたGT-TSを基にしたモデルが大暴れし、1980年代にはサファリラリーで連続優勝を果たしています。

まとめ

トヨタ・セリカは、1970年から2006年までの間に多くの人々に愛されてきたスポーツカーであり、印象的なデザインや多様なバリエーション、モータースポーツでの活躍を経て一時代を築き上げました。その魅力は今でも多くのファンに受け継がれています。

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