メジロダーリング

メジロダーリング(Mejiro Darling)は、1996年生まれの日本の競走馬、繁殖牝馬です。1998年10月にデビュー。初戦を勝利で飾ると、その後は主に1400～1600メートルのレースに参戦しましたが、なかなか勝ち星に恵まれませんでした。1999年5月、7戦目で1200メートル戦を制し、才能が開花。秋にはオープン入りを果たし、12月に行われていたスプリンターズステークスへの出走権を獲得するまでに成長しました。

2歳時は新馬戦1勝に留まりましたが、3歳以降は1200メートル以下の短距離戦を主戦場として活躍しました。2000年には、キーンランドカップやアンドロメダステークスを制覇するなど、スプリント戦線で頭角を現し始めます。そして2001年、念願の重賞初制覇となる函館スプリントステークスを優勝。勢いに乗って、同年創設されたアイビスサマーダッシュでも勝利し、初代女王の称号を手にしました。続くスプリンターズステークスでは、逃げ粘ってサクラバクシンオーのレコードを上回るタイムを記録。惜しくも2着に敗れましたが、その驚異的なスピードは多くの関係者を驚かせました。

しかしその後は、ダートのスプリントGIであるJBCスプリントや香港スプリントに挑戦するも、いずれも13着と大敗。2002年の高松宮記念でも14着と振るわず、駿風ステークス7着を最後に現役を引退。繁殖牝馬としての道を歩むことになります。

引退後はメジロ牧場で繋養されましたが、同牧場の解散に伴い洞爺湖町レイクヴィラファームに移籍。繁殖牝馬として多くの仔を産みましたが、中央競馬で活躍する産駒は限られ、目立った活躍馬は現れませんでした。2014年5月6日、最後の仔であるキスミーダーリンの出産直後に死亡しました。短い競走生活ではありましたが、メジロダーリングは卓越したスピードと強い闘志で、多くのファンを魅了した、記憶に残る名スプリンターでした。

競走成績はnetkeiba.com、JBISサーチ、香港賽馬會の情報を元に作成されています。香港スプリントのオッズと人気順は香港賽馬會によるものです。GFはGood to Firm(良馬場)を表します。メジロダーリングの半兄には、パリ大賞を制したLimpid(父：ソヴィエトスター)がいます。血統背景からも、その優れた能力が伺えます。

メジロダーリングの競走馬としての活躍は、短かったながらも、その鮮烈な走りで競馬史に名を刻みました。数々のレースで繰り広げられた、彼女の勇敢な戦いぶりは、多くの競馬ファンの記憶に深く刻み込まれています。そして、繁殖牝馬としてのキャリアを終え、静かにその生涯を閉じました。彼女の功績は、これからも長く語り継がれていくでしょう。

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