メープル号

メープル号とサルビア号について

メープル号（メープルごう）は、群馬県南東部を起点に成田国際空港へ向かうリムジンバスです。このバスは関東自動車と千葉交通が共同で運行していました。同様に、サルビア号もこれらの会社が運行管理を行い、群馬県両毛地域から成田空港へアクセスを提供していました。両者はそれぞれの運行エリアの名物植物にちなんだ愛称がつけられており、メープル号は太田市の木であるカエデから名付けられ、サルビア号は桐生市の花、サルビアに由来しています。

歴史

メープル号は1997年7月に運行を開始し、当初は太田、足利、佐野を起点とし、成田空港へと向かう各2往復でスタートしました。これに対し、サルビア号は1999年7月に運行を開始し、桐生、足利、佐野を経由する路線として展開されました。

2002年、メープル号の停留所がBUSターミナルおおたに新設され、利便性が向上しました。サルビア号は2004年にダイヤ改正が行われ、佐野市内の停留所が佐野プレミアム・アウトレット経由に変更されました。さらに、メープル号とサルビア号は2017年4月から運行経路を見直し、圏央道を通る新たなルートを採用しました。

しかし、2020年4月からは新型コロナウイルスの影響を受け、両路線とも全便運休となり、運行再開がされないまま2024年4月1日付で廃止されることとなりました。

運行経路

メープル号は、成田空港から新空港自動車道、成田JCT、東関東自動車道、圏央道を経由して、太田駅南口に至ります。主要な停留所には、境古河バスターミナル、館林市役所、大泉町役場などが含まれます。

一方、サルビア号は成田空港から東関東自動車道、圏央道を経て、佐野新都市バスターミナルや桐生駅南口へ接続します。二つの路線は、運行終了まで多くの利用客に支えられていました。

車両

メープル号を運行する関東自動車では、主に日野・セレガやいすゞ・ガーラ、三菱ふそう・エアロエースといった車両が使用されました。サルビア号も同様の車両が使用されていましたが、運行初期には専用のカラーリングが施されていたため、見た目にも差がありました。両者のデザインが異なるのは、利用客にとっての認知度向上にも寄与していました。

関連路線

メープル号とサルビア号は、同じく関東自動車と千葉交通の共同運行によるマロニエ号や、関越交通との共同運行であるアザレア号などの路線とも関連しています。これらの路線は、成田空港や羽田空港へ向かう重要な交通手段を提供していました。

まとめ

メープル号およびサルビア号は、関東地方における航空アクセスの重要な一翼を担っており、地域住民や観光客にとって快適な移動手段でした。しかし、コロナ禍による需要の減少により、その運行が終了するという事態に至ったことは、地域交通における大きな変化を示しています。地元の植物や文化に根ざしたこれらの名物バスが、多くの人々の記憶に留まり続けることを願っています。

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