モデスト・エムバミ

モデスト・エムバミ：早逝したカメルーンの才能あるMF

モデスト・エムバミ（Modeste M'bami, 1982年10月9日 - 2023年1月7日）は、カメルーン・ヤウンデ出身の元サッカー選手。MFとして、主にフランスリーグで活躍した。

クラブキャリア

エムバミは14歳でその才能を見出され、カジ・スポーツアカデミーで訓練を受けた後、ディナモ・ドゥアラを経て、2000年にフランスのCSスダン・アルデンヌへ移籍。1年目からリーグ・アンで10試合に出場し、チームの躍進に貢献した。その後もレギュラーとして活躍したが、チームは2003年にリーグ・ドゥへ降格。

一時はウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCへの移籍が合意に達したが、代理人の意向で破談となり、最終的にパリ・サンジェルマンFC（PSG）へ移籍した。

パリ・サンジェルマン

PSGでは、加入初年度からリーグ戦2位、クープ・ドゥ・フランス優勝という好成績を収める。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の下、ロリック・カナと共に中盤を担い、チームに大きく貢献した。しかし、翌シーズンはチームの状況が悪化。UEFAチャンピオンズリーグでの負傷も重なり、移籍を希望するも叶わず、残留となった。2005-06シーズンには再びレギュラーの座を奪回し、クープ・ドゥ・フランス優勝に貢献した。

マルセイユ

2006年夏、エムバミはライバルのオリンピック・マルセイユへ移籍。ここでもロリック・カナと再びチームメイトとなった。マルセイユは近年、PSGから複数の選手を獲得しており、エムバミもその一人であった。

マルセイユでは1年目からレギュラーとして活躍し、サポーターの信頼を得た。エリック・ゲレツ監督就任後も主力としてプレーし、UEFAカップでもその実力を発揮。しかし、3シーズンを過ごした後、契約満了と監督の構想外となったため退団。

その後

その後は、ポーツマスFC、ボルトン・ワンダラーズFC、ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ、ウィガン・アスレティックFCとプレミアリーグのクラブのトライアルに参加。ウィガンから契約の申し出があったものの拒否し、2009年9月にスペインのUDアルメリアと契約した。

その後は、中国やサウジアラビアのクラブでもプレーした。

2023年1月7日、心臓発作により死去。40歳という若さだった。

代表キャリア

エムバミは、ユース時代からカメルーン代表として活躍。1999 FIFAワールドユース選手権に出場し、ベスト16に進出。翌年のシドニーオリンピックでは、チームは優勝。エムバミ自身も準々決勝でゴールデンゴールを決めるなど、優勝に貢献した。

A代表としては、2000年に初招集。FIFAコンフェデレーションズカップ2003では準優勝を経験。一時は代表引退を表明したが、後に復帰し、2006 FIFAワールドカップ・アフリカ予選にも出場した。

タイトル

代表

オリンピックサッカー: 2000

クラブ

パリ・サンジェルマン
クープ・ドゥ・フランス: 2004, 2006
アル・イテハド
* サウジ国王杯: 2013

モデスト・エムバミは、その才能と実績にも関わらず、40歳という若さでこの世を去った。しかし、彼のプレーは多くの人々の記憶に残り続けるだろう。

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