モノモイガール

モノモイガール：アメリカ競馬史に名を刻んだ名牝

モノモイガールは、アメリカ合衆国で活躍したサラブレッド競走馬です。その華麗なる競走生活は、多くの競馬ファンを魅了しました。本稿では、彼女が歩んだ道を詳細にたどります。

始まり：10万ドルの落札

2016年のキーンランド・イヤリング・セールで、モノモイガールは競売にかけられました。血統面では目立たない存在でしたが、落ち着きのある気性と優れた馬体を見抜いたBSWブラッドストックのリズ・クロー氏によって、10万ドルという価格で落札されます。この出会いが、後の輝かしい成功の礎となりました。

2歳時：芝での2連勝と初敗戦

2017年9月、モノモイガールはデビュー戦を迎えます。ゲートでの不安定さを抱えていたため、ブラッド・コックス調教師は、ダート血統でありながら芝のレースを選択。その戦略は見事に当たり、デビューから2連勝を飾ります。続く3戦目はダートレースへの挑戦。ブラックタイプ競走を快勝し、能力の高さを証明しました。しかし、ゴールデンロッドステークスではロードトゥヴィクトリーに惜しくも敗れ、初めての敗北を経験します。

3歳時：GI4連勝とブリーダーズカップ・ディスタフ制覇

3歳になったモノモイガールは、レイチェルアレクサンドラステークスで初重賞制覇。続くアッシュランドステークスでは5馬身半差という圧勝でGIタイトルを獲得します。ケンタッキーオークスでは、ミッドナイトビスーに次ぐ2番人気ながら、先行策から抜け出し、半馬身差で勝利を収めました。さらにエイコーンステークスとCCAオークスも制し、GI4連勝という快挙を達成します。
ニューヨーク牝馬三冠挑戦を回避し、コティリオンステークスへ。ここではミッドナイトビスーとの再戦となりました。デッドヒートの末、モノモイガールが勝利したものの、進路妨害により2着降着という結果に終わります。しかし、その後のブリーダーズカップ・ディスタフでは、エクリプス賞最優秀3歳牝馬エイベルタズマンらを抑え、堂々の優勝。この年のエクリプス賞最優秀3歳牝馬にも輝きました。

4歳時：故障による休養

2019年は、疝痛や脚の故障により、一度もレースに出走することができませんでした。

5歳時：見事な復活劇と2度目のブリーダーズカップ・ディスタフ制覇

1年半ぶりの復帰戦となった一般戦を快勝すると、ラフィアンステークス、ラトロワンヌステークスと重賞を連勝。そして、2018年以来となるブリーダーズカップ・ディスタフに挑みます。再び優勝を果たし、同レース2勝目を達成しました。翌日に開催された繁殖牝馬セールでは、950万ドルという高額で落札され、この年のエクリプス賞最優秀古牝馬にも選ばれました。

6歳時：惜しまれつつ引退

繁殖牝馬として新たなスタートを切る予定でしたが、6歳シーズンも競走生活を続けました。バヤコアステークスを制した後、アップルブロッサムハンデキャップで2着。その後、種子骨を骨折し、2021年9月21日に引退を発表。ケンタッキー州レキシントンのスペンドスリフトファームで繁殖生活を送ることになりました。

まとめ

モノモイガールは、数々の困難を乗り越え、アメリカ競馬の歴史にその名を刻んだ偉大な競走馬でした。その活躍は、多くの競馬ファンに感動と興奮を与え続け、長く記憶に留められるでしょう。彼女の血を受け継いだ子孫の活躍にも期待がかかります。

もう一度検索