モルガン・ライブラリー

モルガン・ライブラリー：貴重なコレクションを所蔵する美術館

モルガン・ライブラリーは、ニューヨーク市マンハッタン区にある美術館であり、学術研究機関としての役割も担っています。元々は、実業家ジョン・ピアポント・モルガンが収集した書籍や絵画などの個人コレクションを収蔵する図書館として、1906年に設立されました。

1924年、モルガンの息子であるJ.P.モルガン・ジュニアによって公共法人化され、美術館として一般公開されるようになりました。図書館の建物は、著名な建築家チャールズ・マッキムによって設計され、120万ドルもの費用が投じられました。その美しい建築様式もまた、モルガン・ライブラリーの魅力の一つとなっています。

歴史的建造物としての価値

モルガン・ライブラリーは、1966年にニューヨーク市指定歴史建造物に指定され、同年にはアメリカ合衆国国定歴史建造物にも認定されています。これは、その歴史的、文化的価値が非常に高いことを示しています。

貴重なコレクション

モルガン・ライブラリーのコレクションは、非常に多岐にわたります。書籍、手稿、絵画、楽譜など、様々な分野の貴重な資料が所蔵されています。

書籍・手稿: ウォルター・スコット、バルザック、ディケンズ、シャーロット・ブロンテなどの著名な作家の草稿や、ベートーヴェンやモーツァルトの楽譜などが含まれます。モルガン・バイブル、モルガン・ベアトゥスといった装飾写本も特筆に値します。
絵画: レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、レンブラント、ルーベンス、デューラー、ピカソなど、ヨーロッパを代表する芸術家たちの作品が所蔵されています。
* その他: グーテンベルク聖書を3冊所蔵しているほか、古代エジプトの資料、中世の礼拝物、エミール・ゾラ、ウィリアム・ブレイク、アントワーヌ・ド・サン＝テグジュペリ、パーシー・ビッシュ・シェリー、ロバート・バーンズ、チャールズ・ディケンズ、ヘンリー・デイヴィッド・ソローなどの貴重な資料も収蔵されています。

建築様式

モルガン・ライブラリーの建物は、チャールズ・マッキムによって新古典主義建築に基づいて設計されました。内部は豪華に装飾されており、円形の広間はラファエロ・サンティの影響を受けた左官工事が施されています。

2006年には、イタリア人建築家レンゾ・ピアノとバイヤー・ベルによって修復が行われました。この修復によって、展示スペースが倍増し、学者たちが自然光の下で原稿を研究できる読書スペースが設けられました。

運営

モルガン・ライブラリーは、理事によって運営されています。近年では、コレクションの拡充や展示会の開催、写真部の新設など、若年層の関心を惹くための様々な取り組みが行われています。

モルガン・ライブラリーは、貴重なコレクションを鑑賞できるだけでなく、その美しい建築様式や歴史的背景も楽しめる魅力的な美術館です。ニューヨークを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

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