モーグリ (ファイナルファンタジー)

モーグリ：ファイナルファンタジーシリーズを彩る愛くるしいマスコット

モーグリは、スクウェア・エニックス（旧スクウェア）が開発・発売するロールプレイングゲーム「ファイナルファンタジーシリーズ」における、人気キャラクターの一種です。チョコボやサボテンダーと並び、シリーズを代表するマスコット的存在として、多くのファンに親しまれています。

モーグリの特徴

その名前は「モグラ」と「コウモリ」を組み合わせた造語とされ、白い体と小さな赤い翼が特徴です。この翼は飛行能力というよりは、方向転換補助の役割を持つとされています。空中を漂う際は身体を膨らませる様子が描かれることも多く、愛嬌のある姿が印象的です。頭部にはポンポンの様なものが付いており、触られるのを嫌がります。性格はおとなしく、シリーズを通して「クポッ！」「クポー」といった特徴的な鳴き声を発することが多く、一部作品では語尾に「クポ」を付けて言葉を話すモーグリも登場します。

シリーズによってはデザインが大きく異なる場合もあります。『ファイナルファンタジーXII』や『ファイナルファンタジータクティクスアドバンス』では、イヴァリースと呼ばれる世界観において、「モーグリ族」として登場し、ウサギのような獣人の姿をしています。これらの作品では「モグ」を一人称として用いるモーグリが多いのも特徴です。また、『ディシディア ファイナルファンタジー』や『ワールド オブ ファイナルファンタジー』などでは、頭部が大きく、体が小さい二頭身体型で描かれ、常に空中に浮いている姿も見られます。

興味深いことに、『ファイナルファンタジーVI』では、モーグリのモグが自身の血液型を「黒足アヒル型」と自称しています。

生息地は作品によって異なり、森の奥深くなどに生息する描写や、人間社会で共に暮らす描写など、多様な設定が見られます。

初登場は『ファイナルファンタジーIII』ですが、この時点では「ニャー」という鳴き声でした。その後、シリーズを通してほぼ毎作に登場し、「クポー」といった鳴き声が定着していきました。

モーグリの登場作品と役割

モーグリはシリーズを通して様々な役割を担ってきました。以下、主要なシリーズにおけるモーグリの描写を簡単にまとめます。

ファイナルファンタジーIII: ドーガの館でドーガに仕えるモーグリが登場。丁寧な言葉遣いが特徴的で、知的な印象を与えます。DS版では「モグネット」の案内役も務めます。
ファイナルファンタジーV: 森に生息する生物として登場。小心者で、人間の前には姿を現さないことが多いとされています。
ファイナルファンタジーVI: モグがプレイアブルキャラクターとして参加。槍を武器とし、「踊り」を駆使した戦闘を行います。人語を話すモグは、ラムウに教わったとされています。
ファイナルファンタジーVII: ケット・シーがモーグリのぬいぐるみを装着して登場。召喚獣「チョコボ&モーグリ」としても登場します。
ファイナルファンタジーVIII: 乱入型G.F.「コモーグリ」として登場。PocketStationとの連動が必要でした。
ファイナルファンタジーIX: メニュー画面の代わり役として登場。各地に固有のモーグリが登場し、セーブやテント使用などをサポートします。
ファイナルファンタジーX、X-2: 武器やドレスとしてモーグリが登場します。
ファイナルファンタジーXI: 獣人として扱われ、モグハウスを運営し、プレイヤーをサポートします。
ファイナルファンタジーXII: 種族として登場。飛空艇の建造に大きく関わったとされています。
ファイナルファンタジーXIV: 黒衣森に住まうモーグリ族が登場。魔法で姿を隠しており、一部の人間しかその存在を認識できません。
* その他シリーズ: 『ファイナルファンタジータクティクス』『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』シリーズ、『キングダム ハーツ』シリーズなど、多くの派生作品にも登場し、様々な役割を担っています。

モーグリのデザインと進化

モーグリのデザインはシリーズを通して基本的に踏襲されていますが、作品によって細部のデザインや役割、設定が変化しています。初期の作品ではよりシンプルで可愛らしいデザインだったのに対し、後の作品ではより個性的なデザイン、あるいはリアル寄りのデザインも登場するようになっています。また、一部の作品では、モーグリが特定の役割や能力を持っているなど、キャラクター性もより豊かになっています。これらの変化は、シリーズ全体の進化と共にモーグリというキャラクター自体も変化・発展してきたことを示しています。

まとめ

モーグリは、その愛くるしい容姿と特徴的な鳴き声、そしてシリーズを通して一貫して愛されているキャラクターです。単なるマスコットキャラクターとしてだけでなく、物語を彩る重要な存在として、またプレイヤーをサポートする存在として、様々な役割を果たしてきました。その進化と多様な表現は、ファイナルファンタジーシリーズの豊かな世界観を象徴するものです。今後も、新たな作品において、モーグリがどのような姿で登場するのか、注目が集まります。

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