ヤコブ・アルベリオーネ

ヤコブ・アルベリオーネ

ヤコブ・アルベリオーネ（Giacomo Alberione, 1884年4月4日 - 1971年11月26日）は、イタリア出身のカトリック教会の司祭であり、福者として知られています。彼は、20世紀の社会コミュニケーション手段を活用した新たな福音宣教の道を開いた人物として記憶されています。

生涯

アルベリオーネは、1884年4月4日にイタリア王国のクーネオ県フォッサーノで生まれました。19世紀から20世紀へと時代が移り変わる1900年の大晦日、彼は4時間に及ぶ聖体礼拝を行い、その中で特別な霊的体験をしたと伝えられています。

1907年6月29日、アルベリオーネは司祭に叙階され、ナルゾーレの教会に赴任しました。その後、1908年4月9日には神学の学位を取得し、アルバの神学校で教授として教鞭を執りました。

アルベリオーネの人生における重要な転換期は、1914年8月20日に起こりました。この日、ローマ教皇ピウス10世が亡くなりましたが、同じ日にアルベリオーネは聖パウロ修道会をアルバで創立しました。彼は、印刷や映画などの社会コミュニケーション手段が人々に大きな影響を与える時代において、これらの手段を福音宣教に活用することを目指しました。

1915年には、聖パウロ女子修道会を創立し、女性の修道者による社会コミュニケーションを通じた福音宣教の道を拓きました。1924年には、師イエズス修道女会を創立し、教育や医療分野における福音宣教にも力を注ぎました。

1923年7月、アルベリオーネは肺結核に罹り、余命1年半と宣告されました。しかし、彼は奇跡的に回復し、その後も精力的に活動を続けました。

1971年11月26日、アルベリオーネは87歳でこの世を去りました。臨終の直前には、教皇パウロ6世が彼を見舞い、その功績を称えました。

列福

アルベリオーネの死後、彼の聖徳と業績が認められ、2003年4月27日にヨハネ・パウロ2世によって列福されました。

著書

アルベリオーネの思想や霊性を伝える著書として、以下のものがあります。

『実る人生～ジャコモ・アルベリオーネの言葉～』（2002年、翻訳:大瀧玲子、女子パウロ会）ISBN 978-4-7896-0490-1
『大きな願いごと―ヤコブ・アルベリオーネの言葉』（2003年、翻訳:大瀧玲子、女子パウロ会）ISBN 978-4-7896-0566-3

社会コミュニケーションの使徒

ヤコブ・アルベリオーネは、社会コミュニケーション手段を福音宣教に活用するという先駆的な取り組みを通じて、カトリック教会における社会コミュニケーションの重要性を高めました。彼の創立した修道会は、現在も世界各地で活動を続け、その精神を受け継いでいます。

外部リンク

師イエズス修道女会 - ウェイバックマシン（2009年6月3日アーカイブ分）

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