ユニバーサルディスクフォーマット

Universal Disk Format (UDF) について

Universal Disk Format（UDF）は、光ディスクで使用されるファイルシステムの一つです。ISO 9660の後継として、Optical Storage Technology Association（OSTA）と30以上のメーカーが約6年の歳月をかけて策定しました。この規格は、国際標準化機構（ISO）と国際電気標準会議（IEC）によってISO/IEC 13346として、またEcma InternationalによってECMA-167として規格化されており、日本ではJIS X 0611として規格化されています。

UDFの特徴

UDFは、プラットフォームに依存しない設計がなされており、異なるOS間でもデータの互換性を保つことができます。主な特徴として、以下の点が挙げられます。

プラットフォーム非依存性: 異なるOS環境でも同じようにデータを読み書きできます。
512バイト単位での書き込みと読み込み: 細かい単位でのデータ操作が可能です。
破損データへの耐性: 記録されたデータの一部が破損した場合でも、破損していない部分を読み出すことができます。
パケットライト方式: CD-R時代のようなセッションを閉じる必要がなく、データの追記が容易です。

UDFのリビジョン

UDFは、技術の進歩や新しいメディアに対応するために、複数のリビジョンが存在します。以下に主なリビジョンとその特徴をまとめます。

UDF 1.02 (1996年8月30日改訂)
DVD-ROM、DVD-R、DVD-RW、DVD+R、DVD+RWなどのDVD-Video（Videoモード）に適用されます。
UDF 1.50 (1997年2月4日改訂)
DVD-RAMの標準フォーマットです。Virtual Allocation Table、スペアリングテーブルをサポートしています。パケットライトを採用し、CD-RW、DVD+RW、DVD+Rでも利用可能です。
UDF 2.00 (1998年4月3日改訂)
DVD-R、DVD-RW、DVD-RAMのDVD-VR（VRモード）で採用され、データ記録だけでなくアナログ放送の記録にも対応しています。
UDF 2.01 (2000年3月15日改訂)
デジタル放送のストリーム信号記録を想定して策定され、DVD-ARで採用されています。また、2.0のバグも修正されています。
UDF 2.50 (2003年4月30日改訂)
BD-RE（Ver.2.0/2.1/3.0）、BD-ROM（Ver.1.0）、HD DVDで採用されています。AVCRECに対応しています。
UDF 2.60 (2005年3月1日改訂)
BD-Rで採用されており、従来のLogical OverWrite（LOW、論理書換）に加えて、Pseudo OverWrite（POW、擬似書換）をサポートしています。

UDF Bridge

UDF Bridgeは、UDFとISO 9660（場合によってはRock Ridge、Joliet、HFS+も含む）を組み合わせた構造を持ちます。これにより、UDFに対応していないOSでもISO 9660部分を読み出すことができます。ただし、単一ファイルの最大サイズはISO 9660の制限（約4GiB）に準拠します。

オペレーティングシステムのサポート

多くのオペレーティングシステムでUDFをサポートしています。これにより、異なる環境間でのデータの共有が容易になっています。

関連情報

ISOイメージ: 光ディスクの完全なコピーを一つのファイルとして保存する形式です。
パケットライト: ディスクへの書き込みを細かく区切って行う方式で、データの追記が容易です。

外部リンク

* OSTA Universal Disk Format Specifications

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