ライアン・アレン

ライアン・アレンは、1990年2月28日生まれ、オレゴン州セイラム出身のアメリカンフットボール選手です。現在はNFLのインディアナポリス・コルツにパンターとして所属しています。

プロ入り前

地元の高校では、2年間パンターとプレースキッカーを務め、2007年には両方のポジションで州のファーストチームに選出されるなど、早くからその才能を発揮しました。

オレゴン州立大学に進学後、2008年をレッドシャツで過ごし、2009年は出場機会がありませんでした。その後、ジョニー・ヘッカーの存在もあり、ルイジアナ工科大学へ転校しました。2010年には12試合に出場し、60回のパントで平均40.8ヤードを記録。そのうち50ヤード以上のパントを4回、21回のパントで相手にフェアキャッチをさせ、リターンを許しませんでした。

2011年には、83回のパントで大学記録となる平均46.1ヤードを記録し、敵陣20ヤード以内に全米トップとなる39回（うち敵陣10ヤード以内に22回）蹴り込みました。ミシシッピー州立大学戦では72ヤードのパントを蹴っています。ポインセチアボウルでは5回のパントで平均43.2ヤードを記録しました。この年、ウェスタン・アスレティック・カンファレンスのファーストチームに選ばれるとともに、カレッジフットボール最高のパンターに贈られるレイ・ガイ賞を受賞しました。

4年次の2012年には、45回のパントで平均48.0ヤードを記録し、21回は50ヤード以上、20回は敵陣20ヤード以内に蹴り込みました。ニューメキシコ州立大学戦では85ヤードのパントを蹴っています。この年、カレッジベストの平均ヤードを記録し、オールアメリカンとレイ・ガイ賞に選ばれました。レイ・ガイ賞の2年連続受賞は、彼が初めてでした。

シーズン終了後には、シニアボウルとNFLスカウティングコンバインに招待され、プロからの注目度の高さを示しました。

NFLでのキャリア

ニューイングランド・ペイトリオッツ

2013年のNFLドラフトでは指名されませんでしたが、5月3日にニューイングランド・ペイトリオッツと契約しました。プレシーズン最終戦終了時点での成績は、ベテランパンターのゾルタン・メスコに及ばなかったものの、開幕ロースターに残りました。ボストン・グローブ紙は、彼がレギュラーに残った理由として、メスコと遜色ない成績を残し、低年俸であることを挙げています。

第12週のデンバー・ブロンコス戦では、オーバータイム残り3分に42ヤードのパントを蹴りました。このパントは、距離こそ短かったものの、高さがあり、5.1秒という長いハングタイムを記録しました。ブロンコスのリターナー、ウェス・ウェルカーはこのボールをキャッチすることを避け、ボールが止まるのを待つこととしましたが、ブロンコスの選手、トニー・カーターがボールに触れ、ペイトリオッツのネイト・エブナーが敵陣13ヤード地点でボールをリカバーし、3プレー後にスティーブン・ゴストコウスキーが31ヤードのFGを成功させ、ペイトリオッツが勝利しました。

2014年シーズンには、第49回スーパーボウルに出場し、64ヤードのパントキックを記録しました。これは第53回スーパーボウルでジョニー・ヘッカーが更新するまでスーパーボウル記録でした。チームも28-24でシアトル・シーホークスに勝利し、スーパーボウル制覇を経験しました。

その後もペイトリオッツのレギュラーパンターとして、第51回、第52回、第53回のスーパーボウルのロースター入りを果たし、パントキックの機会がなかった第52回以外は試合にも出場しました。

2019年8月19日にNFLドラフトでキッカーのジェイク・ベイリーを獲得したことにより、チームからリリースされました。

アトランタ・ファルコンズ

2019年11月4日、アトランタ・ファルコンズと契約を結びました。2020年2月にファルコンズと契約延長しましたが、8月に再びリリースされました。

テネシー・タイタンズ

2020年11月7日にテネシー・タイタンズと契約し、負傷したブレット・カーンに代わり第9週の対シカゴ・ベアーズ戦に出場しました。しかし、11月24日にタイタンズからリリースされています。

インディアナポリス・コルツ

2020年12月3日にインディアナポリス・コルツと契約し、現在に至ります。

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