ライムンド・デ・マドラーソ

ライムンド・デ・マドラーソ (Raimundo de Madrazo y Garreta)

ライムンド・デ・マドラーソは、スペインの著名な画家の一家に生まれた1841年7月24日に誕生し、1920年9月15日に亡くなりました。本記事では、彼の生涯、教育、作品について詳しく紹介していきます。

略歴と家族背景

ライムンドは、祖父ホセ・デ・マドラーソが肖像画家として名を馳せ、父フェデリコ・デ・マドラーソが王立サン・フェルナンド美術アカデミーの校長を務めた画家の家系に生まれました。彼の兄弟には画家のリカルド・デ・マドラーソと、画家マリアノ・フォルトゥーニに嫁いだ妹のセシリア・デ・マドラーソがいます。このような芸術家の血統の中で、ライムンドは自身の画風を築いていきました。

ライムンドは若いうちから絵を学び始め、王立サン・フェルナンド美術アカデミーに進学しました。ここで、著名な画家であるカルロス・ルイス・デ・リベラやカルロス・デ・アエスの影響を受けました。その後、1860年にパリに移住し、レオン・コニエの下でさらなる技術を磨きました。

パリでの活動

パリでライムンドは、多くの影響力のある画家たちと交流し、特にベルギーの画家アルフレッド・ステヴァンスから大きな影響を受けました。彼はパリの展覧会に頻繁に参加し、同時にニューヨークも訪れて作品を売り込みました。ニューヨークでは、鉄道で財を成したヴァンダービルト家や富豪のアレクサンダー・ターニー・スチュアートといった大金持ちが彼の顧客となりました。

彼は1882年に画商ジョルジュ・プティの企画した展覧会に参加し、ここではステヴァンスやジュゼッペ・デ・ニッティスとともに評価されました。また、サロン・ド・パリへの出展も続け、1889年のパリ万国博覧会では賞を得るなど、その名声を高めていきました。

生涯と晩年

ライムンドは生涯の大半をパリで過ごしましたが、1860年代後半には弟とローマに滞在し、妹のセシリアの配偶者であるマリアノ・フォルトゥーニのスタジオでの経験もありました。また、普仏戦争中にはグラナダに避難し、戦争の影響を受けることとなります。1914年にはヴェルサイユに移り、6年後の1920年にこの世を去りました。

ライムンドの息子も画家として名を馳せ、フェデリコ・デ・マドラーソ・イ・オチョアとして知られています。彼の作品は今も多くの人々に愛され、影響を与え続けています。

作品の展覧と評価

ライムンド・デ・マドラーソの作品は、肖像画を中心に多岐にわたります。彼の絵画は、特に表現力豊かな人物描写で知られ、視覚的な感情を伝える力があります。また、彼のスタイルは、その時代における印象派の影響を受けつつも、伝統的な技法をしっかりと保っています。

参考文献

ライムンド・デ・マドラーソに関する資料として、以下の文献が挙げられます。

• - Raimundo de Madrazo (1842-1920), exhibition catalog, Zaragoza, Proedi Promociones Editoriales, 1996.
• - Portús Pérez, Javier. The Spanish Portrait: from El Greco to Picasso. London: Scala, 2004.
• - El Legado Ramón de Errazu, exhibition catalog, Madrid, Museo Nacional del Prado, 2005.
• - Assier, Mathilde. Raimundo de Madrazo (1841-1920), aux confins de la modernité, 2012.

ライムンド・デ・マドラーソの魅力的な作品や彼の生涯について、ぜひ興味を持って、さらなる探索をしてみてください。

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