ラインメタルMG3

ラインメタルMG3について

ラインメタルMG3（Rheinmetall MG3）は、ドイツのラインメタル社が開発した汎用機関銃です。この銃は、第二次世界大戦中に開発されたMG42を主な基盤としており、戦後の新しい運用に対応するために再設計されました。1968年の量産開始以降、MG3はドイツ連邦軍をはじめ、多くの国の軍隊に採用され、現在に至るまで現役で使用され続けています。

特徴と仕様

MG3は、銃身空冷方式でベルト給弾式の機関銃であり、7.62x51mm NATO弾を使用しています。このため、特にH&K G3アサルトライフルを装備する国々で重宝されています。MG3はドイツ以外に、イタリア、トルコ、ギリシャ、イラン、パキスタン、ミャンマーなどの国でライセンス生産もされています。

この機関銃の最大の特徴は、MG42からの改良点として、使用弾薬が7.92x57mmモーゼル弾から7.62x51mm NATO弾に変更されたことです。また、弾薬リンクもNATO標準のM13分離式リンクを使用可能で、互換性が向上しています。

開発の背景

第二次世界大戦後、ドイツはナチス政権の崩壊に伴い、国防軍も解体されました。この結果、MG42を含む多くの武器が連合国に接収されました。その後、冷戦が始まると、西ドイツは1955年に再軍備が認められ、新型機関銃の開発が進められました。MG42を基にしつつ、7.62x51mm NATO弾に適応させたMG42/59が製造され、これがMG1の名称でドイツ連邦軍に採用されました。最終的に、1966年にはMG3の開発が完了し、1968年に量産が開始されました。

銃の作動方式

MG3はオープンボルトのローラーロック式ショートリコイル作動を採用しています。引き金を引くとボルトが前進し、撃発の際にはボルトが銃身に固定されます。薬莢の排出と次弾の装填が自動で行われ、その際に弾薬が1発分進められます。銃身の交換も迅速に行え、熟練者であれば約10秒で交換が可能です。これにより、連射時の熱によるトラブルを回避し、安定した射撃が可能となります。

派生型

MG3の基本希少型であるMG1は、MG42の弾薬変更バージョンです。様々な改良型が存在し、特にMG1A2は分離式リンクを使用可能とし、ボルトの質量を増加させて連射速度を抑制しました。また、MG2はMG42を直接改修した型で、MG3に更新されています。MG1A4は装甲車両用の固定装備型に改修された一方、MG3も多用途で設計されています。

使用される国

MG3はドイツ連邦軍で主力機関銃として愛用され、各種装甲戦闘車両に装備されています。他のNATO加盟国でも広く使用され、さらには非NATO加盟国でも採用例が見られます。特に、過去の被占領国や連携国においても多くの事例があります。

結論

一般にMG3は、67年の歴史を持つ汎用機関銃として、高い信頼性と長い使用歴を誇ります。設計初期からの改良が続けられており、現代の戦闘環境にも適応した仕様が整っています。

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