グイドーニア・モンテチェーリオ

グイドーニア・モンテチェーリオ：ローマ近郊の歴史と現代が交錯する都市

グイドーニア・モンテチェーリオは、イタリアのラツィオ州ローマ県に位置する、約89,000人が暮らすコムーネ（基礎自治体）です。ローマの北東約23kmに位置し、その近郊都市として、県内でローマに次ぐ人口規模を誇ります。この地域は、イタリア空軍のグイドーニア飛行場が所在することでも知られています。

地理

グイドーニア・モンテチェーリオは、ローマ県北東部に位置し、ローマ市と隣接しています。ローマ都市圏の一部であり、グイドーニアの市街地はローマ中心部から約23km、環状高速道路の外側約13kmに位置しています。ティヴォリからは北西へ約7km、リエーティからは南南西へ約47kmの距離です。

古代のノメンターナ街道とティブルティーナ街道の間に位置しており、交通の要衝でもありました。

地勢は比較的平坦で、トラバーチン（石灰華）によって形成された段丘地形が特徴的です。

気候と地震

グイドーニア・モンテチェーリオは、イタリアの気候分類でzona Dに属し、年間暖房度日は1561GGです。地震リスク階級はzona 2Bに分類され、中程度の地震リスクがある地域です。

歴史

この都市の起源は998年に建設されたカストルム（要塞）Castrum Monticellorumに遡ります。20世紀に入り、1915年にはイタリア陸軍が航空部隊のために軍用飛行場を建設しました。その後、1923年にイタリア王立空軍が発足し、この地域は航空拠点としての重要性を増しました。

1937年、ベニート・ムソリーニ政権下で、この地域は自治体（コムーネ）となりました。都市名は、パラシュート実験中に殉職したアレサンドロ・グイドーニ将軍に由来しています。

第二次世界大戦中の1942年6月には、イタリア軍の大型輸送機が、イタリアと日本、あるいは日本の占領地域との間で飛行を行いました。

行政

グイドーニア・モンテチェーリオには、以下の分離集落（フラツィオーネ）があります。

Albuccione
Bivio di Guidonia
Colle Fiorito
Colleverde
Guidonia (sede comunale)
La Botte
Marco Simone
Setteville nord
Montecelio
Pichini
Poggio Fiorito
Setteville
Villalba
Villanova

経済と産業

ローマ首都圏に位置するグイドーニア・モンテチェーリオでは、工業が主要な役割を果たしています。特に、トラバーチン採掘とセメント工業が盛んです。また、サービス業も発展しており、多くの住民がローマへ通勤しています。

コッレヴェルデ・ディ・グイドーニア天文台

コッレヴェルデ地区には、コッレヴェルデ・ディ・グイドーニア天文台があります。この天文台では、V. S. カスッリらによって多くの小惑星が発見されています。小惑星センターの集計によると、2012年6月時点で「コッレヴェルデ」が発見者として登録されている小惑星は3個あり、その中には(7529) ヴァニョッツィも含まれます。

交通

道路

アウトストラーダ A1（高速道路）: ミラノからローマ、ナポリ方面を結ぶ主要道路が市内を通過しています。
国道 SS636

鉄道

トレニタリア (FS): ローマ＝スルモーナ＝ペスカーラ線が利用可能です。
グイドーニア＝モンテチェーリオ＝サンタンジェロ駅

姉妹都市

ケープ・カナベラル（アメリカ合衆国）
カシーラ（ロシア）

まとめ

グイドーニア・モンテチェーリオは、歴史的な背景と現代的な発展が融合した都市です。ローマ近郊の地理的な利点を活かし、工業、サービス業、交通の便が良い地域です。また、天文台のような文化的施設も有しており、多様な魅力を持つ都市と言えるでしょう。

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