ラビット美兎

ラビット美兎

ラビット美兎（ラビット みう）は、日本の元女子プロレスラーです。本名は塩田雅月（しおた みゆき）。1996年2月22日生まれ、神奈川県横浜市出身。身長139cm、体重43kgという、小・中学生を除いた女子プロレスラーとしては当時最も小柄な体格で知られました。JWP女子プロレスに所属し、同じくJWPで活動したムーン瑞月は実の姉にあたります。また、同時期にデビューした川佐ナナとは中学校の同級生でした。

経歴

2011年7月3日にプロテストに合格し、同月18日には東京キネマ倶楽部大会でLeon選手を相手にエキシビションマッチを行いました。その後、7月21日にはリングネームが「ラビット美兎」に決定。同年8月7日、後楽園ホール大会にて、同級生でもある川佐ナナ選手とのシングルマッチで鮮烈なデビューを飾りました。JWPにおいて、両者共にデビュー戦として対戦するのは、1998年1月23日の春山香代子選手対渡辺えりか選手戦以来、およそ13年半ぶりという歴史的な一戦となりました。デビュー戦はパワースラムからの片エビ固めで惜しくも敗れました。

キャリア初期には、2011年9月23日の新宿FACE大会で行われた蒼星杯の開幕戦で、矢神知樹選手から自身が開発した得意技「ラビストラル」で勝利を収め、これがプロ初勝利となりました。同年9月28日には、川佐選手と共に他団体であるアイスリボンに初参戦し、藤本つかさ選手＆長野ドラミ選手のタッグと対戦しました。

プロ入り後の大きな飛躍は2012年です。4月8日の東京キネマ倶楽部大会で、JWP認定ジュニア王座とPOP王座の次期挑戦者決定戦に出場し、勝愛実選手からわずか51秒で勝利を収め、両王座への挑戦権を獲得しました。そして、4月22日の後楽園ホール大会で行われた両選手権試合では、当時の王者であった下野佐和子選手に挑戦し、見事勝利。自身初のタイトルを獲得すると同時に、約3年4ヶ月もの間、他団体に流出していたJWPのジュニアとPOPの二冠王座をJWPの手に奪還することに成功しました。これは団体にとって非常に大きな出来事でした。王座獲得後は、2012年6月17日にミクロ選手を相手に初防衛、同年7月15日には大阪ミナミ ムーブ・オン アリーナ大会で同期の川佐ナナ選手を退け2度目の防衛を果たしました。しかし、2012年12月24日の後楽園大会で勝愛実選手に敗れ、惜しくも王座を失いました。

その後も活動を続け、2014年4月16日にはプロレスリング・セムにて、華名選手とシングルマッチで対戦する機会を得ましたが、オモプラッタで敗れています。

引退

2016年11月3日、後楽園ホール大会にて、結婚のため同年12月28日をもってプロレスラーを引退することを発表しました。そして、発表通り12月28日の後楽園ホール大会が引退試合となりました。当初は王座陥落の相手でもあった勝愛実選手とのシングルマッチが予定されていましたが、勝選手が欠場中だったため、同じく同期であるSareee選手とのシングルマッチに変更され、この試合をもって約5年半のプロレスラー人生に幕を下ろしました。

人物・エピソード

身長139cmは、小・中学生レスラーを除けば女子プロレス界で最小の身長として注目されました。
先輩レスラーである米山香織選手の付き人を務めた経験があります。
引退理由となった結婚相手は、プロレス関係者ではない一般男性であることを公表しています。

得意技

ラビットスープレックスホールド：相手の左腕をチキンウィングに捕らえつつ、右腕で相手の腰をクラッチして投げる変形ジャーマンスープレックス。
ドロップキック：小柄ながらも精度の高いドロップキックを得意としました。
ラビストラル：座り込んだ相手に対し、前転しながら飛び込み、相手の両足を脇に抱え、胸の上に乗りながら押さえ込む丸め込み技。プロ初勝利を飾った技でもあります。
大ラビストラル：ラビストラルの高角度改良型。

入場曲

「Caramelldansen -Speedycake Remix-」 (Caramell)

ラビット美兎は、その小さな体格を活かした素早い動きと得意技で、多くのファンに愛されたプロレスラーでした。JWPの象徴的な王座を奪還するなど、団体の歴史にも名を刻んでいます。

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