ラファエル・コレア

ラファエル・コレア：エクアドルの左派政治家、経済学者

ラファエル・ビセンテ・コレア・デルガード（Rafael Vicente Correa Delgado）は、1963年4月6日生まれのエクアドル人政治家、経済学者です。エクアドルの首都キトの外港都市グアヤキルで生まれ、同国の大統領、経済相を歴任しました。

学歴と職歴

コレアはルーヴァン・カトリック大学で経済学修士号を、2001年にはイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校で経済学博士号を取得しています。1993年から2005年までキトのサンフランシスコ大学で経済学部の教授を務め、学部長や社会経済研究所の所長も歴任しました。

大統領として

左翼政党連合の支援を受けて2006年の大統領選挙に出馬し、決選投票で56%の票を獲得して当選。2007年1月15日に大統領に就任しました。2005年4月には、当時のアルフレド・パラシオ大統領の下で経済相を務めましたが、世界銀行やIMFと対立し辞任しました。

2006年の大統領選挙では、事前の世論調査で優勢と伝えられていましたが、第1回投票では得票数2位となりました。決選投票ではアルバロ・ノボアを逆転し勝利しました。

コレア自身は「キリスト教左翼人道主義者」と自称し、ベネズエラのウゴ・チャベス大統領やボリビアのエボ・モラレス大統領とともに米州ボリバル同盟を立ち上げました。

通貨のドル化政策を批判し、対外債務の返済拒否にも言及。ウゴ・チャベスが国連総会でアメリカのブッシュ大統領を「悪魔」と呼んだ際には、「ブッシュを悪魔に比べるのは悪魔に失礼だ」と発言しています。

2008年3月には、コロンビア軍がエクアドル領内でFARC幹部を殺害した事件を巡り、コロンビアとの緊張が高まりましたが、米州機構の仲介により事態は解決しました。

2008年の憲法改正により再選が可能となり、2009年と2013年の大統領選挙で再選を果たしました。2017年5月24日に退任。

政策

外交

中国との関係を強化し、融資や投資を受け入れました。エクアドルの原油の多くが中国に輸出され、中国の援助でエクアドル初の人工衛星が打ち上げられました。エクアドル最大のコカ・コド・シンクレル水力発電所も中国の協力で建設されました。また、中国の協力で大規模な監視システムであるECU911を構築しました。

日本の国連安保理常任理事国入りを支持しています。

退任後

2020年4月7日、最高裁は汚職の罪でコレアに対し、禁錮8年の有罪判決を下しました。現在はベルギーで暮らしています。

参考文献

Rafael Correa presidente - ラファエル・コレアの公式サイト
エクアドルのコレア大統領への単独インタビュー 動画28分　日本語字幕付　（デモクラシーナウ！　2009.06.29）

関連項目

新冷戦
アンデス危機

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