ラムポス

ラムポス（古希: Λάμπος, Lampos）は、ギリシア神話に登場する人物であり、別名ラムポーン（Lampon）とも呼ばれます。トロイア王ラーオメドーンの息子の一人で、ティートーノス、クリュティオス、ヒケターオーン、プリアモス、ヘーシオネー、キラ、アステュオケーといった兄弟がいます。

トロイア戦争におけるラムポス

ラムポスは、トロイア戦争の際にはトロイアの長老の一人としてその名が知られています。彼はトロイアの有力者として、戦争における重要な意思決定に関与していたと考えられます。しかしながら、ラーオメドーンとその子供たちの多くは、プリアモスを除いてヘーラクレースによって殺害されたという異説も存在します。この伝承によれば、ラムポスの運命もまた、悲劇的なものであった可能性があります。

ラムポスの息子であるドロプスもまた、トロイア戦争に参戦しており、メネラーオスによって討たれたとされています。この出来事は、トロイア戦争における数多くの悲劇的なエピソードの一つとして、語り継がれています。

系図

ラーオメドーンを父とするラムポスは、以下のような系図に位置づけられます。

ラーオメドーン (トロイア王)
ラムポス
ティートーノス
クリュティオス
ヒケターオーン
プリアモス
ヘーシオネー
キラ
アステュオケー

その他のラムポス

ギリシア神話には、同名の人物や存在が複数登場します。以下に、他のラムポスに関する情報をまとめます。

アイギュプトスの子：アイギュプトスには多くの子がおり、その中の一人にラムポスという名前の人物がいます。
エーオースの馬：暁の女神エーオースが駆る馬の中にも、ラムポスという名前の馬がいます。
ヘクトールの馬：トロイアの英雄ヘクトールが乗る馬の中にも、ラムポスという名の馬がいます。

これらのラムポスは、トロイア王ラーオメドーンの息子であるラムポスとは異なる存在です。

参考文献

この記事の作成にあたり、以下の文献を参照しました。

アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫（1953年）
ホメロス『イリアス（上・下）』松平千秋訳、岩波文庫（1992年）
* 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店（1960年）

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