ランナー (SS-275)

USS Runner (SS-275)

USS Runnerは、アメリカ海軍のガトー級潜水艦の一隻であり、その艦名は亜熱帯水域に生息する大型魚、特にツムブリにちなんで名付けられました。艦は1941年12月にメイン州のポーツマス海軍造船所で起工され、翌年の1942年5月に進水、7月には正式に就役しました。

艦歴

「ランナー」は1942年後半に東海岸を出航し、パナマ運河を経由して1943年1月には真珠湾に到着しました。最初の哨戒は同年1月18日に開始され、パラオ方面に向かい、ミッドウェー島での中継を経てマリアナ諸島に到達しました。2月には輸送船への攻撃を行い、魚雷を発射していくつかの魚雷の命中を報告しました。

特に、2月19日には日本軍の船団を待ち伏せし、「愛国丸」や「護国丸」、「清澄丸」などの特設巡洋艦を発見しました。攻撃中、潜望鏡が発見され爆撃を受け、艦は深刻な損傷を受けたものの、輸送船に対する直接的な撃沈は確認できませんでした。

その後、1943年4月には2回目の哨戒を行い、香港にて機雷敷設を実施しました。この際も数隻の輸送船を発見し攻撃を試みましたが、報告によると戦果は薄かったようです。5月には艦長が交代し、3回目の哨戒を実施しました。

喪失

3回目の哨戒中、6月には特に注目すべき行動が記録されています。北緯41度での輸送船に対する攻撃はアメリカ側では戦果とされましたが、日本側の記録では輸送船が座礁して爆発したことが確認されており、信頼できる証拠にはなりませんでした。様々な対潜攻撃や水上艦艇からの攻撃を受け、ランナーの消息は途絶え、1943年7月には喪失が認定されました。

「ランナー」は第二次世界大戦中の活躍により１個の従軍星章を受章しており、その戦歴は潜水艦戦における重要な一頁を飾っていますが、最終的には静かに海の底へと消えていく運命を辿りました。

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