ラ・フォーレ号

ドリーム青森・東京号（旧ラ・フォーレ号）とノクターン・ネオ号

概要

青森と東京を結ぶ夜行高速バスとして、JRバス東北が運行する「ドリーム青森・東京号」（旧称：ラ・フォーレ号）と、弘南バスが運行する「ノクターン・ネオ号」（旧称：津軽号）があります。この2つの路線は、かつて共同運行されていた時期もありましたが、現在は異なる会社が別々のルートで運行しています。

共同運行から分裂へ

当初、青森 - 東京間には、弘南バス、京浜急行電鉄（後の羽田京急バス）、JRバス東北、JRバス関東の4社が共同で運行していました。しかし、運輸省（現・国土交通省）の指導により、競合路線の併願が認められず、4社共同運行という形になりました。その後、2009年にJRバス関東が撤退し、3社共同運行が終了。JRバス東北と弘南バス・羽田京急バスの2つのグループに分かれ、それぞれが「ラ・フォーレ号」という同じ愛称で別路線を運行するようになりました。さらに2010年には羽田京急バスが撤退し、弘南バスは路線名を「津軽号」に変更しました。2022年12月1日より、「津軽号」は「ノクターン・ネオ号」に名称変更されました。

運賃と路線の差別化

弘南バスは「津軽号」を運行開始した際、「ラ・フォーレ号」よりも割安な特別運賃を設定し差別化を図りました。しかし、その後「ラ・フォーレ号」も運賃を「津軽号」と同額に引き下げています。2020年3月29日に「ラ・フォーレ号」は「ドリーム青森・東京号」に名称変更されました。

現行系統

ドリーム青森／盛岡・東京号

運行会社: ジェイアールバス東北
乗務員: ワンマン運転
担当: 青森 - 仙台宮城IC間は青森支店、仙台宮城 - 東京間は仙台支店または盛岡支店
車両: 青森支店所属（青森ナンバー）
東京側: JRバス関東が運行支援業務を行い、東京支店に入庫
運行経路: 東京ディズニーランド - 東京駅（乗車：八重洲南口、降車：日本橋口）⇔ 仙台宮城IC - 盛岡駅東口（1番のりば） - 青森駅（8番のりば）
休憩: 青森行は蓮田SAと花輪SA、東京行は岩手山SAと羽生PAで休憩。その他、乗務員休憩のため停車するPA/SAあり

ノクターン・ネオ号

運行会社: 弘南バス
乗務員: 2人乗務
担当: 青森営業所
車両: 青森ナンバー
東京側: JRバス関東が運行支援業務を行い、東京支店に入庫
運行経路: 東京駅（乗車：八重洲南口、降車：日本橋口） - バスタ新宿 - 佐野SA - 国見SA - 紫波SA - 弘前バスターミナル - 青森駅（9番のりば） - 青森港フェリーターミナル
休憩: 佐野SAと紫波SAで休憩。国見SAは乗務員交代のため停車（乗客は外に出られない）

過去の運行会社

ジェイアールバス関東: 2009年7月31日をもって撤退。運行支援業務は継続。
羽田京急バス: 2010年2月28日をもって撤退。

運賃

2022年12月1日現在、ドリーム青森・東京号とノクターン・ネオ号（旧津軽号）との組み合わせでの往復割引や相互変更は不可。

ドリーム青森・東京号

運賃: 期間により変動（A期間：大人片道10,700円～E期間：大人片道6,400円）。
東京ディズニーランドへは各200円増。
高速バスネットで予約・決済可能。JRバス関東の東京駅窓口でのみ購入・払戻可能。
予約はJRバス東北子会社（スワローツアー）の仙台駅東口バス案内所が取りまとめ。

ノクターン・ネオ号

運賃: カレンダー制運賃を採用。
楽天トラベルで予約・決済可能。

乗車券発売箇所

ドリーム青森・東京号

JRバス東北（青森駅前きっぷうりば）
JRバス関東（東京駅バスのりば）
ファミリーマート・ローソン（コンビニ端末）
楽天トラベル等の高速バス予約サイト
主な旅行会社（JTB東北など）

ノクターン・ネオ号

弘南バス（弘前バスターミナル、青森総合案内所など）
日専連旅行センター
JTB東北青森支店など
ファミリーマート・ローソン（コンビニ端末）
楽天トラベルなどの高速バス予約サイト

歴史

1989年7月1日: 弘南バス、JRバス関東、京浜急行電鉄、JRバス東北の4社で運行開始。
2009年8月1日: JRバス関東が撤退。
2009年9月1日: 3社による共同運行を終了、JRバス東北と弘南バス・羽田京急バスがそれぞれ別路線として運行。
2010年2月28日: 羽田京急バスが撤退。
2010年3月1日: 弘南バスが「津軽号」として単独運行。
2020年3月29日: 「ラ・フォーレ号」が「ドリーム青森・東京号」に改称。
2021年6月21日: 盛岡駅経由の臨時便「ドリーム青森／盛岡・東京号」運行開始。
2022年12月1日: 「津軽号」が「ノクターン・ネオ号」に改称。

車両

通常、トイレ付き独立3列シート車で運行。繁忙期は4列シートの観光バス車両の場合あり。

過去の車両

弘南バスと京浜急行バスは、運行開始当初、ノクターン号と同じデザインの車両を運用していました。現在も弘南バスの夜行高速車には後部に「NOCTURNE」と書かれた車両があります。

利用状況

東北運輸局の高速バス輸送実績では上位に挙げられるものの、近年は利用者が減少傾向にあります。

脚注

[外部リンク]
[JRバス]]東北: [https://www.jrbustohoku.co.jp/
[弘南バス]] 東京・新宿 - 青森・弘前線（ノクターン・ネオ号）:[https://www.konanbus.com/highway/tokyo_aomori.html

関連項目

パンダ号 (上野 - 弘前・青森) : 弘南バスが運行。
ブルースター号（渋谷・池袋 - 青森）: 十和田観光電鉄が運行していたが、2008年4月20日をもって路線廃止。

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